「藪から棒」の使い方!同じ意味や似たことわざは?
「藪から棒」
突然の発言に驚いたり、思いもよらないことを言われた場合に、
こんな言い方をします。
しかし、「藪から棒」とは、どんな状況なのでしょう。
正しい意味と一緒に、同じ意味のことわざや英語での表現も
チェックしておきたいですよね。
今回は「藪から棒」の意味や使い方、
似た意味のことわざについて紹介していきましょう。
「藪から棒」の意味
まずはことばの意味から見ていきましょう。
- 藪から棒
予期していないことが唐突に起こることのたとえ。
また、出し抜けに物事を行うことも意味する。
藪というのは草木が覆い茂っていて中がよく分かりません。
そんな藪の中で突然棒を突き出すと驚いてしまいます。
「藪から棒」はそんな状況をあらわしています。
いつ頃の時代から使われ出した言葉なのか明確な由来は分かっていませんが、
江戸時代中期に流行した浄瑠璃「鑓の権三重帷子(やりのごんざかさねかたびら)」に
「藪から棒と申さうか、寝耳に水と申さうか」
という一文が出てきます。
そのため江戸時代中期にはすでに人々に浸透していたことが分かります。
「藪から蛇」だと思っている人もいますがそれは間違いです。
こちらは「藪蛇」という別の言葉と混同してしまって、
誤用されている可能性がありますね。
「藪から棒」の使い方について
「藪から棒」は
予期していないことが突然起こった場合や、意表を突いた行動を指して使います。
また、出し抜けで物事を行う場合にも使います。
予期していない、意表を突くという意味はありますが、悪い意味だけでなく
「驚いたけど良かった」
というパターンにも使うことがあります。
では実際に例文を使って使い方を紹介していきましょう。
1.
「急に100万円貸してくれなんて、藪から棒に何を言い出すんだよ!」
2.
「突然選手を交代するなんて藪から棒の行動だったが、
結局それが功を奏して勝ってしまった」
3.
「地元の野菜でスイーツを作りたいなんて藪から棒だな。
でも良いアイデアかもしれない」
「突然=藪から棒」と言い換えて使う
と考えると良さそうですね。
良い状況にも悪い状況に使えるのも、使いやすいですよね。
似た意味のことわざは?
次は、「藪から棒」と似た意味のことわざを紹介していきましょう。
青天の霹靂
予想もしなかったような事件や変動が突然起きるという意味です。
青く晴れ渡った空に突然激しい雷鳴が起こる状況をあらわしています。
足下から鳥が立つ
身近なところで意外なことが突然起きることや、
急に思い立って慌しく行動を起こすことを意味します。
足元から急に鳥が飛び立って驚いている状況をあらわしています。
「急に思い立って行動を起こす」という意味は「藪から棒」とは違いますが、
「突然意外なことが起こる」という意味は同じです。
寝耳に水
突然思いがけない出来事に出くわして驚くことのたとえです。
寝ているとき耳に水が入る状況だと勘違いしている人が多いですが、
実際には寝ているときに水の音が聞こえる状況を意味しています。
「青天の霹靂」や「寝耳に水」は良く見かける表現ですよね。
「霹靂」というのは、雷や落雷、大きな音が響き渡ることです。
難しい漢字ですね。書ける気がしません。
そうそう、「晴天の霹靂」は、「青天の霹靂」の誤用なのだそうです。
気をつけなくては・・・ですね!
Sponsored Link
英語で言うと?
では、「藪から棒」を英語に直すとどうなるでしょう。
直訳にすると
- Rod from the bush.
(茂みの中から杖)
になります。
しかし、これだとあまり驚いたとか意表を突かれたというニュアンスが伝わりません。
意味を詳しく伝えるのであれば
(晴天から稲妻)
A box on the ear.
(横っ面へ一撃を食らう)
Out of the blue.
(出し抜けに)
abruptly
(突然に)
などの文章や単語を使うと良いでしょう。
英語のニュアンスは「青天の霹靂」に近いですね。
「青天の霹靂」は中国南宋時代の詩人が残した表現からきていますから、
もしかしたら由来は同じ、なんてことも考えられますね。
Sponsored Link
まとめ
今回は「藪から棒」の意味や使い方について紹介しました。
「藪から棒」は
予期していないことが突然起こるという意味です。
草木が多い茂った薄暗い藪から突然にゅっと棒が付き出てきたら
驚いて転んでしまいます。
しかし、都会に住んでいる人は「藪」といわれてもあまりピンときませんよね。
そういう人は「青天の霹靂」や「寝耳に水」からイメージしてみましょう。
あまり使う状況を選ばない言葉なので、さりげなく使えて便利ですよね。
今回は以上です。
ご参考になりましたら幸いです。
(*゚ー゚*)ノ
最近のコメント