「豚に真珠」と「猫に小判」の違い!意味は同じ?それともちょっと違うの?

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豚に真珠」と「猫に小判」。

よく耳にしますし、比較されることも多いことわざですよね。

どちらも高価なものを動物に渡しているということわざなので状況は似ています。

でも

同じ意味で使って良いのでしょうか。
それとも微妙な違いがあるのでしょうか。

ねこ

有名なことわざなので意味使い方もばっちり知っているつもりでしたが、
改めて聞かれるとちょっと不安です。

いざというときのためにそれぞれの正しい意味や使い方などを
きちんと把握しておきたいものです。

今回は「豚に真珠」と「猫に小判」の違いについてまとめました。



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「豚に真珠」と「猫に小判」の意味

まずは、2つのことわざの意味からチェックしていきましょう。

    豚に真珠

    豚に真珠というのは、値打ちが分からない者には
    どんなに価値のあるものを与えても意味がなく、
    無駄であることのたとえです。

    豚には真珠の価値が分からないので与えても意味がない、
    無駄だということをあらわしています。

    猫に小判

    猫に小判というのは、価値の分からない人に貴重なものを与えても
    何の役にも立たないことのたとえです。

    猫はお金を使わないので小判を与えたところで価値が分かりません。
    よって何の意味もないことをあらわしています。

    ねこ2

う~~~ん。。。
このままだと、明確な違いは無いと言えそうですね。

では、次に各々の由来から違いが無いか見てみましょう。

それぞれの由来と微妙な違いについて

「豚に真珠」と「猫に小判」の意味を比べてみると、どちらも

値打ちの分からない者には価値のあるものを与えても意味がない、無駄である

という意味です。

いろいろな辞書で調べても特に意味の違いはありません。

では成り立ちや由来についてはどうでしょうか。

「豚に真珠」ということわざは日本由来だと思っている人が多いですが、
実は「新約聖書」に出てくる一節が元になっています。

どんな節なのか、見てみましょう。

    ~「新約聖書」マタイの福音書7章6節~
    聖なるものを犬に与えてはいけません。

    また豚の前に、真珠を投げてはなりません
    それを足で踏みにじり、向き直ってあなたがたを引き裂くでしょうから。

この一節が日本に入り、「豚に真珠」ということわざになりました。

一方「猫に小判」は上方いろはがるたの一句になっていることでも有名です。

かるた

同じいろはかるたの「ね」の句でも、

    江戸いろはがるたでは
    「念には念を入れよ」

    尾張いろはがるたでは
    「寝耳に水」

となっています。

江戸時代に上方と呼ばれていた地域(この場合は特に京都を指して)では、
他の地域よりも猫が人の生活に近い存在だったのかもしれませんね。

よく似た意味合いの2つのことわざですが、
由来を調べると作られた時代も違うことが分かります。

また、「豚に真珠」の元になっている新約聖書の話は

「価値の分からない者に価値のあるものを与えるな」

という意味です。

元々は教訓としての意味合いが強いので、
現在「豚に真珠」の意味として使われている

「役に立たない」
「無駄なこと」

というニュアンスとは少し異なっています。

「豚に真珠」の由来が新約聖書と言うのは意外ですね。



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類義語には何がある?

では、「豚に真珠」や「猫に小判」と同じ意味のことわざには
どんな表現があるのか見てみましょう。

    犬に論語

    道理の通じない者には何を言っても無駄であるということのたとえです。
    犬に論語を説いてもありがたみが分からないという意味です。

    牛に経文

    いくら言い聞かせてみても何の効果もないことのたとえです。
    牛に経文を聞かせてもありがたみは分からず何の意味もないという意味です。

    牛に説法馬に銭

    愚かな者に意見や忠告などをしても何の効果もないことのたとえです。
    牛に説法をしたり馬に銭をやっても価値が分からないので無駄だという意味です。

牛や馬、犬といった人の生活の側にいる動物に例えられる事が多いようですね。

余談ですが、仏教において牛は神聖な動物とされています。

そこを踏まえると「牛に経文」や「牛に説法~」という言葉は宗教家よりは
もっと庶民に近い立場の人から生まれたのかな、なんて個人的には思っちゃいます。

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英語で言うと?

最後に、「豚に真珠」と「猫に小判」の英語表現について紹介しましょう。

「豚に真珠」
(Cast) pearls before swine.

「猫に小判」
(Cast) money before cat.

「豚に真珠」はそもそも外国に伝わる言葉なので意味は伝わりますが、

「価値が分からない」
「無駄である」

というニュアンスをもっと別の言い方で伝えるのであれば

He doesn’t know how much it’s worth.
(彼はそれにどのくらいの価値があるのか知らない)

Useless to raise him.
(彼に渡しても役に立たない)

などの言い方をすると分かりやすいです。

また、辞書によっては

    「猫に小判」=Cast pearls before swine.

として紹介されています。

「猫に小判」の英文は直訳なので、伝わらない可能性もあるので気をつけたいですね。

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まとめ

今回は「豚に真珠」と「猫に小判」の違いについて紹介しました。

この二つはどちらも

値打ちの分からない人に価値のあるものを与えても意味がなく役に立たない

という意味です。

意味は同じですが由来には違いがあり、

「猫に小判」は日本由来のことわざで、
「豚に真珠」は新約聖書の言葉に由来があります。

聖書

類義語を調べるとなどが動物の名が出てくるものが多いです。

動物に与えて喜ぶものと言えば、食べ物が一番でしょうから、
どんな動物でもこの手の言葉は作れたでしょう。

それでも、犬や猫、牛馬や豚で例えられたのは
それだけ古くから彼らが人間の生活と密接に関わってきたからなのでしょうね。

今回は以上です。
ご参考になりましたら幸いです。
(*゚ー゚*)ノ


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