襟を正すの意味と使い方!どんな時に襟を正すべき?
「襟を正す。」
偉い人を目の前にしたときや、緊張している場合、
こんな言い方をすることがあります。
「ちゃんとしなきゃ!」
という本人の緊張が伝わってくる言葉ですが、
正確にはどんな意味なのでしょうか。
また、なぜ「襟」なのでしょうか。
襟を正すという行為にはどんな意味があるのでしょうか。
と、いうことで!
今回は「襟を正す」の意味や使い方についてまとめました。
どういった場面で襟を正すのがふさわしいのか、
そのシチュエーションなどもみていきましょう。
襟を正すの意味
まずは、基本的な意味をチェックしましょう。
- 襟を正すの意味
- 気を引き締めること
- 目の前の物事にきちんと対処すること
襟を正すの使い方と例文
使い方
襟を正すというのは文字通り服の襟をしっかりと立てて、
服装の乱れを直すということです。
つまりだらしない衣服や姿勢を整えることで、
態度を改めることや気を引き締めることをあらわしています。
なぜ襟を正さなくてはいけないのか。
それは、ちゃんとした姿勢で接しなくてはいけない状況、
またはそれ相応の人物と対面しているためです。
この言葉は目上の人に対面する場合や、正式な場に立つ場合に使い、
気の置けない友人との会話や、自分の部屋でリラックスしている場合は
「襟を正す」
とはあまり言いません。
では、次にわかりやすいよう、例文でみてみましょう。
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例文
- 例文
1.
「昼休み中にほっと一息ついていたが、急に部屋に社長が入ってきたので何事かと思い襟を正した」
2.
「気の置けない友人とリラックスして話していたが、急に「実は相談なんだけど・・・」と神妙な顔をしだしたので、思わず襟を正した
3.
「この部活はいつも男所帯なのでだらしないものだが、女子マネージャーが来ると彼らは一斉に襟を正す」
襟を正すということはそれまでは少し乱れていた、という意味でもあります。
最初からどこに出しても恥ずかしくないほどにきちんとしてれば正す必要はありません。
そのためこの言葉は、
「油断していたが社長の登場により襟を正した」
など、態度の変化や時間の経過もあらわしています。
どんな時に襟を正すべき?
では、どんな時に「襟を正す」べきなのでしょうか。
一般的には目上の人や上司、自分を良く見せたい相手の登場に対して
態度を改めたり、きちんと対処するときに使います。
しかし、この言葉の語源を考えてみると少し意味合いが異なります。
「襟を正す」
の語源は司馬遷によって編纂された中国の歴史書「史記」の「日者伝」にあります。
漢の宋忠と賈誼が司馬季主と会った際に
- 「纓を猟り襟を正して危坐す」
という一文があります。
これは長安の有名な易者に会いに行った役人たちが、
易者の持つ易にとどまらない深い博識に感動し、
自然に冠のひもを締め直して上着の襟を正し、
きちんと座り直して話を聞き続けたと思った、
という意味です。
役人たちは、易者の持つ深い知識量に感動し
「これはきちんと心を入れ替えて聞くべきだ!」
と思い、自ら襟を正してきちんと座り直し話を聞き続けました。
偉い易者が前に入るのでポーズとして襟を正して
きちんと話を聞くふりをしてわけではありません。
つまり、自らが、
「態度を改めよう」
という気持ちがあるというのが重要です。
「偉い人が来たからきちんとした態度をとろう」
では心から襟を正していることにはならず、
真面目に聞いていますよ、というポーズに過ぎません。
目の前の出来事、人物に対して心から感動・感銘を受けて
「恥じないように気を引き締めて対処しよう!」
と決意した時にこそ、本来の「襟を正す」の意味となります。
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まとめ
今回は「襟を正す」の意味や使い方について紹介しました。
襟を正すというのは、
という意味以外に、
という意味合いがあります。
また、実際に襟というのは顔の近くにあり、
人の目の付きやすい部分でもあります。
曲がっていたり、裏返っていたりすると
目立ってしまうのでチェックしておきたいポイントでもあります。
例えTシャツを着ている時でも、
大事な話を聞く場合などは、
「襟を正して」きちんと話を聞きたいものですね。
今回は以上です。
ご参考になりましたら幸いです。
(*゚ー゚*)ノ
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