「ご多分に漏れず」の意味と使い方!類語や例文などもみてみよう
「ご多分に漏れず」
たくさんの中から漏れることなく。
と書きます。
しかしコレ、
いったい、どういった意味で使うのでしょうか。
「ご多分に漏れず」
は、大人同士の会話で使われたりしますが、
どのような使い方が適切なのでしょうか。
また、いつ頃から使われるようになったのでしょうか。
「ご多分」という言い方や、打消しを意味する「ず」などは
古語の雰囲気がありますが、昔から使われていた言葉なのでしょうか。
と、いうことで!
今回は「ご多分に漏れず」の意味や使い方をまとめました。
似た意味で使われている類語や例文も紹介していきましょう。
ご多分に漏れずの意味
まずはこのことばの意味についてチェックしてみましょう。
- ご多分に漏れずの意味
多くの場合と同じように、他と同様にという意味のことば。
「ご多分」は大勢という意味。
なので、
という意味になります。
いつから使われるようになったの?
「ご多分に漏れず」
という言い回しは、いったい、
いつから使われるようになったのでしょうか。
何となく古いイメージがありますが、
昔から使われていたのでしょうか。
有名な文豪である泉鏡花の小説「売色鴨南蛮(ばいしょくかもなんばん)」には
「秦氏も御多分に漏れず」
という一文が出てきます。
泉鏡花は大正から昭和初期に活躍した文豪。
なのでこの頃にはすでに
- 「ご多分に漏れず」
が使われていたということが分かります。
さらに時代をさかのぼると江戸時代後期に為永春水が書いた人情本である
「春色梅美婦禰(しゅんしょくうめみぶね)」
にも
- 「何れ御多分に洩れやすめへ」
という一文が出てきます。
この時代にすでに庶民の間にこういった言い回しが馴染んでいたということは、
「ご多分に漏れず」という言葉が使われ始めたのはもっと昔だと推測できます。
使い方と例文
さて、ここではこの言葉の使い方についてみていきましょう。
「ご多分に漏れず」
というのは少し固い言葉なので友達や家族と喋るときには
あまり使われないことばですよね。
ただ、
「ご多分に漏れずわが社も・・・」
などビジネスシーンでは使う場合もあるので、
どんなニュアンスで使うのかをみておきましょう。
ご多分に漏れずは、
という意味となります。
世間と同じように、自分も同様に、という場合に使います。
世間並みのことや他の大部分と同じという表現なので、
あまり自分の良さをアピールするときには使いませんし
などという例文を見るとネガティブな言葉というイメージになります。
しかし、決して悪い意味だけで使う言葉ではありません。
「御多分に漏れず彼女もミスプランプリから女子アナウンサーになった口だ」
というようによくある例に対して「○○もそうです」と説明する際にも使います。
ちなみに「御多分に漏れず」でも間違いではありません。
ただ、「御多聞」や「御他聞」と書き間違える例も多いので注意が必要です。
類語について
ではご多分に漏れずと同じ意味や近しい言い回しとして
使われている言葉をチェックしていきましょう。
ありふれた
どこにでもある、さらにある、普通であって珍しくない、という意味の言葉です。へりくだるような場合に使います。
期待を裏切らず
意表を突いたり意外な結果になることなく、
予想通りになるという意味です。
「期待を裏切ることなく順調に勝ち進んでいった」
というように良い意味で使うことも多いです。
毎度のように
日常通りに、日々のサイクルを乱すことなくという意味。
「ご多分に漏れずとは少し違うんじゃない?」
と感じるかもしれませんが、ご多分に漏れずは
「今までの状態と同じこと」
「繰り返し」
といった意味もあります。
そのため「毎度のように」や「いつも通り」と同じ意味で使うことも多いです。
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まとめ
今回は「ご多分に漏れず」の意味や使い方を紹介しました。
ご多分に漏れずは、
他の多くの場合と同じように
という意味で使います。
これは、良い意味でも悪い意味でも使うことがあります。
「ご多聞」でも「御多聞」でも合っていますが、
「御多聞」や「御他聞」は間違いなので
書き間違えや変換間違いには注意が必要です。
「ご他聞」だと、他の人に聞かれることや
他人の耳に入ることなので、間違った意味になってしまいます。
今回は以上です。
ご参考になりましたら幸いです。
(*゚ー゚*)ノ
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