病気を理由に有給は使えないの!?当日の連絡での有給にはできる?
定められた休みとは別に、
賃金の保障された休みのことを有給休暇といいます。
平日の子供の参観日などに当てることもできますし、
まとまった日数を有給休暇として使えば旅行に行くこともできます。
有給休暇はその名の通り休みの日でも賃金が貰えるシステム。
なので、普通の欠勤扱いになるのであれば、
有給休暇を使用したいと思う人は多いと思います。
しかし、
「今日具合が悪いので欠勤します。有給休暇にして下さい」
というお願いは通るのでしょうか。
申請が必要だったかと思いますが、後で
「当日だとダメです」
とか言われてしまう可能性はあるのでしょうか。
ということで!
今回は病気を理由に、当日などでも有給が使えるのか否かについてまとめました。
有給休暇とは
有給休暇というのは週休日とは別に労働者に与えられる休暇のこと。
労働者の心身のリフレッシュを目的としたもので、
その日数や計算は労働基準法で定められています。
有給休暇の期限について
有給休暇の有効期限については労働基準法によって定められています。
まず有給休暇というのは勤務開始後6ヵ月で発生します。
それ以下の期間の短期アルバイト等には発生しません。
そして有給休暇発生後、2年後に消滅してしまうのでその期間内に使う必要があります。
「じゃあ2年間の間で使わないと有給休暇はゼロになるの?」
と不安に思うかもしれませんが、初めて有給が発生してから
1年ごとに毎年新しい有給休暇が発生します。
なので2年後に消滅してしまっても、
次にもらった有給休暇を使うことはできます。
※ちなみに次の有給休暇が付くのは勤め初めて半年後のさらに1年後(1年半語)となります。
当日の連絡で有給消化はできる?
当日に突然、
「今日休ませて下さい。残っている有給休暇を使います」
なんて連絡をして許可をもらえるものなのでしょうか。
随分勝手な感じがしますが法律的にはどうなのでしょう。
・・・・・・・
有給休暇は労働者の権利です。
そのため自分の都合の良い日にちを有給休暇に当てることができますし雇用者が
「有給は認めません」
というのは権利の侵害になります。
とはいえ、社員全員が同じ日に有給休暇をとってしまったら仕事が回りません。
そういった場合に雇用者は、
「時季変更権」
という権利を与えられています。
数人が一気に有給休暇を使用してしまい、業務に支障をきたすような場合、
「その日は人手が足りないので他の日にして下さい」
と主張できる権利があります。
当日の連絡で突然有給休暇を申請するという行為は、
時季変更権を無視した一方的な行為とみなされます。
そのため当日の連絡の場合は、
雇用者は労働者に有給休暇を与えなくてもいいとされています。
逆に、事前に、
「この日休ませて下さい」
と申請しておけば、
とみなされるので申請が通る場合が多いです。
しかしこの辺の判断は会社によって異なるので当日の連絡でも通る場合もあれば、
前々から申請していても有給休暇にならないこともあります。
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病気を理由に有給が使えるのかについて
病気というのは突発的なものなので、
「朝から具合が悪い・・・有給にしてもらえないかな?」
と思うこともありますよね。
病気を理由に有給休暇を使うことはできるのでしょうか。
まず、
「今日具合が悪いので有給にしてもらえませんか?」
という場合は、当日の連絡になるので雇用者の時季変更権を無視する一方的な休み申請です。
そのため、この場合は雇用者が労働者の希望通りに
有給休暇を与える必要はありません。
しかし、
あくまで与える必要はない。
という規則なので雇用者がその申請を認める場合は有給休暇に当てられます。
病気が理由であっても当日いきなりではなく、
「前々から微熱が続いているので、明日か明後日病院に行くための有給休暇をもらえませんか」
とか
「歯が痛いので来週有給で休ませて下さい」
などの申請もありますよね。
この場合はきちんとした理由があり、
事前の申請なので時季変更権を無視する行為には当たりません。
業務に支障をきたすことが客観的に明らかな理由でもない限り雇用者は拒否することはできません。
快適に仕事をするためには
有給休暇の使用は法律的で定められています。
しかし、あまり無茶な申請は法律的にはOKでも雇用者や他の労働者に迷惑をかける行為となります。
自分の勝手な行為で他の人にしわ寄せが行くと快適に仕事をすることができません。
そうならないためにも有給休暇の申請は事前に済ませておきましょう。
また、緊急の理由でもない限りは忙しい時期に
一気に有給休暇を申請するような行為は避けるようにしましょう。
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まとめ
今回は病気を理由に有給が使えるのか否かについて紹介しました。
社会で長く働いていても時季変更権の存在や有給休暇の仕組みを知らない人はたくさんいます。
労働者が懸命に頑張るのは当然のことですが、知識がないばかりに損をするような事態はできるだけ避けたいですよね。
働く側も雇用者もお互いに損をしないように、きちんと労働基準法や有給休暇、申請の方法などを把握しておくようにしましょう。
今回は以上です。
ご参考になりましたら幸いです。
(*゚ー゚*)ノ
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