梃子でも動かないの意味とは?類語には何がある?
動かないでござる。
絶対に動かないでござる!
そんな場合に、
「梃子でも動かない!」
と言うことがありますよね。
「動かないぞ!」
という頑固な気持ちが伝わってきます。
でも梃子(てこ)って何なんでしょうか。
あまり私生活で使わないですよね。
「梃子でも動かない」というのは、
どういった状況をあらわしているのでしょうか。
また、同じ内容を言い換えた場合には、どのような表現があるのでしょうか。
と、いうことで!
今回はこのことわざの意味や使い方についてまとめました。
梃子とは
言葉の意味の前に、「梃子(てこ)」とはいったいなんなのでしょうか。
良く「テコの原理」なんて言ったりしますよね。
- 梃子の意味
1.
棒の途中に置いた支点を中心に棒が自由に回転して、小さい力を大きな力に、小さい動きを大きな動きに変える仕組み。
また、その棒のこと。
2.
ある大きな目的を達成するための、比較的小さくても強力な手段。
このようになります。
何かを物理的に動かす場合は「1」の意味となります。
この梃子の原理というのは橋の上げ下げや滑車などにも利用されています。
梃子でも動かないの意味
では次にことわざの意味をみてみましょう。
- 梃子でも動かないの意味
どんな手段を用いられても頑として動かないという意味。
また、どんなことがあっても信念や主張を変えないことのたとえ。
ここでいう梃子というのは支点を中心に棒を動かして重いものを移動させる方法のことですね。
「そんな梃子を使われたとしても少しも動かないぞ!」
ということから、どんな方法を使われても、どんな圧力をかけられても絶対に揺るがない、という意味合いになっています。
例文と使い方
では実際に「梃子でも動かない」の使い方をみていきましょう。
- 例文
1.
「五時間も待たされているんだから担当者が来るまで梃子でも動かないぞ!」
2.
「そう裁判官がそう判決を下したのだから、裁判結果は梃子でも動かないだろう」
例文「1」のように物理的に動かない、場所を移動しないという意味でも使いますし、例文「2」のように判断や意見を曲げない、考えや思想が揺るがないという意味でも使います。
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類語について
では次に「梃子でも動かない」と同じ意味で使われている類語をみていきましょう。
動かざること山の如し
これは武田信玄の名言である「風林火山」にある一文です。
本来は戦術を記した言葉であり、敵軍に惑わされることなく山のように動かず陣形を崩さない、という意味がありますが、現在ではどっしりと構えて揺るがない様子をあらわしています。
物理的な意味合いではあまり使いませんが、頑として動かないというイメージは似ていますよね。
泰然自若とした
落ち着いていてどんなことにも動じないさまをあらわしています。
少しニュアンスは違いますが、簡単には動かない堂々としたようすは伝わってきますね。
英語でいうと?
ついでに「梃子でも動かない」を英語に言い換えるとどうなるのかもみていきましょう。
単純に言い換えた場合は以下のようになります。
- “Not move in the lever.”
(レバーを使っても動かない)
- “All the levers you can lay will not do it.”
(どんなレバーを使ってもそれはできない)
このようになります。
ただ「梃子」を言い換える場合「レバー」できちんとニュアンスが伝わるのが微妙ですよね。
もう少し違う言い方をするのであれば以下のようになります。
- “Not budge an inch.”
(1インチさえも動くことはない)
- “Just not move.”
(どうしても動かない)
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まとめ
今回は「梃子でも動かない」の意味や使い方について紹介しました。
どんな手段を用いられても頑として動かない、考えを変えない、という意味でした!
「梃子なんて江戸時代じゃないんだからピンとこないよ~」
という方もいるかもしれませんが、実は結構身近なものに梃子の原理って使われています。
例えばハサミやペンチなども梃子の原理が関係していますし、毎日使っているお箸も梃子の原理となります。
今回は以上です。
ご参考になりましたら幸いです。
(*゚ー゚*)ノ
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