器用貧乏の意味!仕事上ではどんな人?かっこいい?それとも・・・
「器用貧乏。」
ちょこちょことどんな仕事でも遊びでも、小器用にこなしてしまう人にたいしてこんな表現を使うことがあります。
不器用な人からしたらこんなに羨ましいこともないですよね。
しかし、この器用貧乏については、
「器用」の後に、「貧乏」が付いていますよね。
これって褒め言葉なのでしょうか。
人に対して、
「器用だね!」
と使う場合はおおむね褒め言葉でしょうけれど、
「貧乏」
というのが少し気にかかりますね。
仕事上ではどんな人のことを指して使う言葉なのでしょうか。
と、いうことで!
今回はこのことわざの意味や使い方をみていきましょう。
褒め言葉なのか。
はたまた悪口なのか。
それではいってみましょう!
目次
器用貧乏の意味
まずは基本的な意味からみていきましょう。
- 器用貧乏の意味
何でも器用にこなせる一方で、突出した特技や強みがなくすべてにおいて中途半端で終わってしまう、という意味。
おおぅ…。
器用なのに・・・。
全部中途半端なのねって言われてしまってます。
これは、なまじ器用なためにいろいろなことに手を出してしまい、すべてにおいてそこそこの結果となってしまっている、ということをあらわしています。
また、何でも器用にこなす性質が災いし、他人に便利に使われ、利用されてしまい、自分の大成に繋がらないという意味もあります。
器用というのはいいですが、意味からするとあまり良い意味では使われない言葉ですね~。
どんな人のことを言うの?
あなたの職場には、
「彼は器用貧乏だから~」
とか
「○○さんってやっぱり器用貧乏ね」
など言われがちな人っていますか?
職場やビジネスの場においてどんな人を指すのでしょうか。
仕事上の器用貧乏
器用貧乏というのは、何でも器用にこなせるという意味が入っているので、
「それって仕事においてはプラスなんじゃないの!?」
と思いますよね。
しかし、仕事が早いばかりに
「あれお願いしてもいいかな?」
と自分の業務以外のことを押し付けられる人もいます。そういった場合、
「○○さんって器用貧乏だよね。せっかく仕事早いのに、結局また残業だよ」
などのように言われてしまうことがあります。
また、なまじゴルフや野球が上手いために上司の接待に駆り出されたり、休日出勤で試合に参加しなくてはならないなど、常に面倒ごとが付きまとい、なかなか自分のしたい仕事ができない人も立派な器用貧乏となってしまいます。
何でもできてしまうゆえに、仕事に対して執着心が薄い人も「器用貧乏」と称される傾向にありますね。
何でもできる、というのは言い換えると、
ということ。
つまりすぐに上手くやる方法が分かってしまうので、
「何んだこんなものか・・・」
と思い満足してしまうので、熱心に打ち込むということもありません。
逆に、要領が悪い人というのは任された仕事を頑張って覚えようと必死になります。
そして覚えるまでに時間がかかるので、
「こんなに時間をかけたんだからすぐには止められない!」
という執着も生まれます。
こうして一つの仕事をやり続けた結果、その道のスペシャリストになることも多いので器用貧乏にはなりにくくなります。
上司しては何でも器用にこなすけど執着心が薄い器用貧乏よりも、要領は悪いけれど必死で覚えようとして仕事に打ち込む不器用な部下の方が可愛いですよね。
「不出来な子ほど可愛い」
ともいいますし。要領が良すぎて可愛がられにくいというのも器用貧乏の特徴かもしれませんね。
キャラクターとしても器用貧乏
よく漫画のキャラクターに「器用貧乏な性格」とかってありますよね。
現実でも器用貧乏なキャラクターというのは結構います。
例えば人付き合いが上手く、どんな性格の人にも上手に話を合わせることができるけれど、その分、本当の自分を理解してくれる友人がいない、というのも器用貧乏なキャラクターといえるでしょう。
また、聞き上手で女の子の気持ちをよく理解してあげられる性格なのに、相談相手としてのスキルが高過ぎるばかりに恋愛に発展できない、など恋愛面でも器用貧乏という言葉は当てはまるりますね。
自分の生き方の説明としてかっこいい表現か
通常「器用貧乏」というのはあまり良い意味では使われません。
悪口、とはではいきませんが、
「器用貧乏なばかりに気の毒だね・・・」
とか
「器用貧乏だから出世できないんだよ」
とかマイナス面として捉えられることが多くなります。
そんな「器用貧乏」を自分の生き方の説明として使ってしまうのはどうなのでしょうか。
かっこいいばあいも?
しかし、元々器用というのは悪い言葉ではありませんよね。
いろいろなことが器用にこなせるのだから頭も良く、要領も良く、理解も早いということです。
それにいろいろなことに手を出して、すべて中途半端に終わってしまう、というのはあくまで他者から見た感想であり、本人がそれで満足しているのであればそう不幸とは限りません。
また、どんな仕事でもこなすことができるというのは、好き嫌いがあまりないということでもあります。
器用貧乏ではない職人気質の人は好き嫌いが多く、仕事を選ぶ傾向があります。
仕事にムラがなく安定した仕事ぶりが期待できるというのは大きな強みですよね。
そういった器用貧乏を逆手に取った利点、逆に考えたときの長所が自分に相応しいと思えるのであれば自分の生き方として「器用貧乏」を目指すのも悪くはないかもしれませんね。
類義語
ここでは「器用貧乏」の類義語をみてみましょう。
よく器用貧乏の類義語として登場するのが「ゼネラリスト」です。
ゼネラリスト
辞書で器用貧乏を引くと「ゼネラリストのこと」と記述されておる場合もあります。
ゼネラリストというのは、分野を限定しない広範囲な知識や技術、経験を持つ人を指している言葉。
その分野においての突出した知識や能力を持っているスペシャリストの対義語として使われることも多い言葉です。
しかしゼネラリストは分野を問わない広い知識を持つというのが主な意味合いなので、器用貧乏における「突出した特技がない」「中途半端」というニュアンスはありません。
こういったマイナス面を含んでいる類義語であれば「浅く広く」や「小器用な」などの方が近いかもしれませんね。
ことわざだと、多くの芸や学問に通じている人は一つを奥深くきわめないという意味の「多芸は無芸」なども近いですよ。
- 類義語
- ゼネラリスト
- 浅く広く
- 小器用な
- 多芸は無芸
対義語
「器用貧乏」と逆の意味を持つ対義語もちょっと調べてみました。
ただ、類義語は多いのですが、なかなか対義語は見つかりませんね~。
それでも少しだけ対義語に近いかな、と思うのがこの「不器用金持ち」でした。
不器用金持ち
ほとんどの能力や才能において凡庸だけれども、自分よりも有能な人材を集めることができるので、一芸に秀でている人よりも、結果として富を生む、という意味の言葉。
「器用貧乏」というのは、器用な人が結果中途半端で損をするようすですが、この言葉はすべてにおいてそこそこでも、結果として得するようすを説明しています。
対義語というか、真逆の結果をあらわしている言葉ですね。
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まとめ
今回は「器用貧乏」の意味や使い方、また仕事上ではどういう人をあらわすのか、などを紹介しました。
なんでも器用にこなす分、突出した特技や強みがないようすをあらわしているんですね。
仕事上だと、何でも器用にこなすがゆえにいろいろな仕事を押し付けられてしまう人や、能力が高いのですぐに満足してしまい執着心がなく長続きしない人を指すことが多いようですね。
あまり褒め言葉では使わない言葉ですが、まったく利点がないというわけではありません。
器用貧乏ならではの特性、魅力もあるので「あなたって器用貧乏ね」と言われてしまった場合も、落ち込まずに利点を生かして強みに変えていける姿勢を持ちたいものですね。
今回は以上です。
ご参考になりましたら幸いです。
(*゚ー゚*)ノ
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