窮鼠猫を噛むの意味と使い方!由来はどこから?英語での表現も
「窮鼠猫を噛む」
ピンチのときの一発逆転をあらわすとき、
こんな言い方をしますよね。
必死に戦う情景が伝わりますが、
ネコとネズミ。
と考えるとちょっとほのぼのしちゃいますね。
ネズミにとってはそれどころではないかと思いますが。
(^^;
ところでこのことわざは、
どんな場合に使う言葉なのでしょうか。
何となくアニメの
「トムとジェリー」
なんかを思い浮かべちゃいますが、
いったいどういった由来があるのでしょうか。
と、いうことで!
今回はよく聞く有名なこのことわざの意味や使い方、
またどんな由来があるのかを改めてみてみましょう。
窮鼠猫を噛むの意味
まずは基本的な意味からみていきましょう。
- 窮鼠猫を噛むの意味
絶体絶命の窮地に追い詰められれば、弱い者でも強い者に逆襲し、相手を負かしてしまうこともある、ということのたとえ。
ネズミというのは普段、ネコを恐れていて、逃げることはあっても逆らうことはありません。
しかしネコに追い詰められて絶体絶命の窮地に追い詰められれば、自分よりも身体の大きなネコに噛み付くこともある。
こういったことから転じて、弱き者でも窮地になれば強き者に牙をむき、負かすこともある、という意味になりました。
いじめられっ子が、追い詰められて、逆にいじめっ子を打ち負かしたり、身分の低い者が権力のある者を脅かすときなどに使われる言葉ですね。
また、弱い者でも追い詰めると思わぬ力を出すことがあるので、あまりに追い詰めるのは得策ではない、という意味合いもあります。
由来はどこから?
このことわざは「塩鉄論(えんてつろん)」という、塩や鉄の専売制などを討論をまとめた書物に載っている
「死して再びは生きずとなれば、窮鼠も狸を噛む」
が由来となっています。
「えっ?タヌキ?」
と思ったか方もいるかもしれませんね。
ここでいう狸とは野に居るネコをあらわしています。
それでは漢文と書き下し文を紹介していきましょう。
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漢文
- 死不再生、窮鼠齧狸、匹夫奔万乗、舍人折弓、陳勝呉広是也。
書き下し文
死して再び生きざれば、窮鼠狸を齧み、匹夫万乗を奔り、舍人弓を折る、陳勝呉広は是なり。
意味
死んでしまっては命もないのだから、追い詰められたネズミはネコにも噛み付くでしょう。
そして庶民は天子から逃げ、家来は弓を折り戦いを止めるでしょう。
陳勝呉広の敗北はまさにこの例です。
つまりネズミとネコに例えて政策の良し悪しを説いているんですね~。
使い方について
では実際に「窮鼠猫を噛む」の使い方についてみてみましょう。
「そう厳しく追い詰めず、少しは逃げ道を用意しておかないと、窮鼠猫を噛むの例もありますよ」
このような使い方ができます。
英語で言うと?
ここでは、ついでにこのことわざを英語でみてみましょう。
「窮鼠猫を噛む」を外国の人に分かりやすく伝えたい場合はどういった言い方をすればいいでしょうか。
直訳すると
- “The cornered mouse attacking the cat.”
(角に追い詰められているネズミはネコに攻撃する)
このようになりますね。
しかし状況は伝わってもことわざの持つニュアンスが分からないですよね~。
弱者が追い詰められて強者に歯向かうとうい意味合いを伝えるのであれば、英語にも似たようなことわざがあります。
- “A baited cat may grow as fierce as a lion.”
(犬に追われた猫はライオンのように荒くなる)
- “Despair makes cowards courageous.”
(絶望は臆病者を勇敢にさせる)
追い詰められて絶体絶命という状況が分かりやすいですね。
人気バンドの名前でもある「BUMP OF CHICKEN」(臆病者の一撃)も同じようなニュアンスがありますよね!
ただし、正確な英語文でないので直訳では伝わらないのが残念です・・・。
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まとめ
今回は「窮鼠猫を噛む」の意味や使い方、由来について紹介しました。
弱者でも追い詰めらて絶体絶命になれば強者に逆襲し、負かすこともあるという意味なんでした。
よく使う言葉ですが、中国の故事が元になっているというのは意外と知らないトリビアですよね。
確かに追い詰められた人って思わぬ行動に出たり、ビックリするような意外な言葉を発することありますよね~。
追い詰めすぎず、逃げ道を用意しておくというのも一つの策ですね。
|・ω・)キラーン
今回は以上です。
ご参考になりましたら幸いです。
(*゚ー゚*)ノ
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