「下手の横好き」とはどんな意味?由来や使い方は?
「下手の横好き」
趣味の上達などを表現する際にこんな言い方をします。
これはどういう意味なのでしょうか。
「下手」と付いていますが悪口や皮肉として使う言葉なのでしょうか。
正しい使い方が気になります。
また、この言葉にはどんな由来があるのでしょうか。
「好きこそものの上手なれ」ということわざに少し似ていますが、
どんな違いがあるのでしょう。
今回は「下手の横好き」の意味や由来、使い方についてまとめました。
実際に例文を使って使い方を紹介していきましょう。
「下手の横好き」の意味と由来
では、この言葉の正しい意味と由来はどのようなものなのか、見てみましょう。
意味
まずは、言葉の意味からチェックしていきましょう。
- 下手の横好き
下手なくせにその物事が好きで熱心な様子
もともとは本業ではないものに熱心になる様子に対して使っていました。
「下手の横好き」と同じ意味で
「下手の物好き」という言い方もします。
由来
次に、言葉の由来を紹介しましょう。
「下手の横好き」の「下手」は「上手くない」という意味ですが、
「横好き」は何をあらわしているのでしょうか。
まず「横」という言葉には
- よこしま
- 見当違い
- わがまま
- 欲しいまま
- 無理を通す
という意味があります。
あまり良いイメージの言葉ではなく、
欲しいままに無理を通したりわがままな行動をする場合は
頭に「横」を付けることが多いです。
では、いくつか「横」の付くネガティブな意味の言葉をあげてみましょう。
横紙破り → 自分の意見を無理に押し通すこと。
横槍を入れる → 横から口を出し人の話や行動を妨害すること。
横恋慕 → 既婚者や恋人のいる人に対して恋愛感情を持つこと。
つまり「横好き」とは
「好きではあるが方法が見当違いなこと」
「好きな気持ちをわがままに押し通している様子」
をあらわします。
よく猫が仕事中にキーボードの上に乗ってきたりして、
横槍を入れてきますよね。
そんな感じの状態です。
また「横」には
「真っ直ぐでない」
「真っ当でない」
という意味もあります。
好きなことに真っ直ぐに取り組むのではなく、
すぐに横にそれたり、また違うものに横から手を伸ばしたりして
結局一つのことが上達しないという意味合いも含んでいます。
あ~~~、これ!
すごく分ります!
趣味の本とかでも、一冊を熟読するのではなく、
何冊も色々な本に手を出してしまうって事、
よくありますよね。
使い方と例文
「下手の横好き」は
下手なくせにそれに執着したり手を出したがる人に対しての皮肉や悪口
として使うことが多いです。
しかし、それだけでなく
「私など下手の横好きで」
と謙遜したり遠慮する場合にも使います。
では実際に例文を紹介していきましょう。
1.
「彼のボーリングは下手の横好きで、
あんなに投げているのにガーターの方が多いくらいだ」
2.
「歌手デビューなんてとんでもありません。
私の歌などは所詮下手の横好きですから」
このような使い方が適当です。
1.は悪口、2.は謙遜の例ですね。
人の悪口として使うには、この言葉はハードルが高いように思います。
誰にだって1.のような趣味はあるでしょうし、迂闊に人のことは言えません。
そして何より、
人のやる気を削いでしまう!
これは罪深い行いです。。。
2.の謙遜はなかなかですね。
歌手デビューの話なんて来ちゃったら、もうプロ並ってことじゃないですか!
謙遜も度を越えると嫌味ですよ・・・(ノ△・。)
おっと、例文に固執して話が横に反れてしまいましたね。
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「好きこそものの上手なれ」ということわざも
「好きこそものの上手なれ」
こんなことわざもありますよね。
何となく「下手の横好き」に似ていますが、
どういう意味のことわざなのでしょうか。
- 好きこそものの上手なれ
どんなことでも人は好きなものに対しては
熱心に努力するものなので上達が早くなるということです。
人は好きなことには自然と一生懸命になるので早く上達する
という意味ですが、好きでもないことを無理してやっても上達はしないという意味もあります。
下手なくせに熱心な様子をあらわす「下手の横好き」とは
逆の意味を持つことわざなので対義語になります。
下手であろうと、上手であろうと、まずは物事を好きになってみるのが良いですよね。
好きなことをやっている時、人は輝くものです。.゚ヽ(*´∀`)ノ゚:.。
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まとめ
今回は「下手の横好き」の意味や使い方について紹介しました。
下手なくせに熱心な様子をあらわす「下手の横好き」ということわざがある一方で、
「好きこそものの上手なれ」ということわざもあるので混乱しますよね。
「実際のところどうなの?下手だと上達するの?しないの?」
と思ってしまいます。
しかし「下手の横好き」は
無理に押し通すという意味や、真っ当でなく横にそれるという意味がある
ので、下手だけど一生懸命に努力を重ねているような人には当て嵌まりません。
「あいつは下手の横好きだから」
とからかわれ、馬鹿にされても努力を続けるような人であれば
「好きこそものの上手なれ」の通りきっと上達するでしょう。
好きでいることと、続ける事って大事ですよね。
今回は以上です。
ご参考になりましたら幸いです。
(*゚ー゚*)ノ
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