鬼の目にも涙の意味!由来はどこから?例文や使い方も紹介!
「鬼の目にも涙」
厳しい人や怖い人が泣くと、
こんな言い方をすることがあります。
「鬼」と付きますが、この言い方って良い意味で使うのでしょうか。
それとも、悪い意味で使うのでしょうか。
「鬼」というからには、
いかにも日本語っぽい表現ですよね。
いつ頃にこのようないい方が生まれたのでしょうか。
と、いうことで!
今回は「鬼の目にも涙」の意味や
使い方についてまとめました。
それではさっそくみていきましょう!
鬼の目にも涙の意味
まずは、基本的な意味からみてみましょう。
- 「鬼の目にも涙」の意味
冷酷で無慈悲な思いやりのない人間でも、ときには同情や憐れみを感じて目に涙をみせることもある、というたとえ。
鬼というのは人から恐れられている怖い存在です。
しかし、そんな鬼でもときには同情の心から目に涙を浮かべることもある。
このことから転じて、冷酷で思いやりのない人でも涙を見せることがある、という意味となりました。
由来について
由来についてもみてみましょう。
「鬼の目にも涙」というのは古くから使われていた言葉。
この由来は江戸時代までさかのぼります。
恐れられていた悪代官が年貢の取り立てに情をかけたり、高利貸しが憐れみの心で証文を破ったりしたときなどに、よく江戸庶民から「鬼の目にも涙」と言われていたようです。
ちなみに「鬼」と「涙」というとよく、
「泣いた赤鬼」を連想しますよね。
こんな話があります。
- 赤鬼と青鬼
泣いた赤鬼は、昔、山に心の優しい鬼がいて、人と仲良くなりたいと思っていましたが、人は鬼を恐れて近づいてきてはくれませんでした。
そこで仲良しの青鬼が、自分が悪い鬼のフリをして村を襲い、それを赤鬼が助ければ仲良くなれるのではないか、と提案してくれました。
この作戦は上手くいき、赤鬼は人と仲良くなれました。
しかし…。
その代わり友人だった青鬼は山を去って行ってしまいました。
それを知った赤鬼は涙を流して泣いてしまいました。
鬼が泣くという共通点もありますし「鬼の目にも涙」と何か関係ありそうですよね~。
しかし、こちらは浜田廣介さん作の児童文学作品で、1933年に連載していたものなので由来とは関わりないようですね。
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例文と使い方
では実際に「鬼の目にも涙」はどのような使い方をするのでしょうか。
ここでは例文をみてみましょう。
「昔から周りに恐れられている男だったけれど、娘の死には涙を見せるようだ。まさに鬼の目にも涙だな」
「怖い先生だったけど卒業式には涙ぐんでくれるなんて、鬼の目にも涙だね
このような使い方ができます。
元々は悪代官や悪徳高利貸しなど悪いイメージのある人を指していたので文字通り「鬼」でしたが、現在では単純に怖い人や厳しい人を指して使うこともあります。
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まとめ
今回は「鬼の目にも涙」の意味や使い方について紹介しました。
「鬼の目にも涙」というのは冷酷で思いやりのない人でも、ときには同情し涙を見せることがある、という意味となります。
実は江戸時代から使われていた言葉で、とても古い歴史を持ちます。
最近では「冷酷」や「思いやりのない」というのが省かれ、恐い先生や厳格な上司に対して使われることも多いようですね。
確かに、いつも怖い人が泣いていると、ギャップを感じてその後のその人の印象が少しかわりそうですよね。
卒業式に生徒の門出を祝ってなく鬼教師や、いつもは怖いのに娘の結婚式で泣いてしまう頑固親父を表現する時など、現代においては良い意味でも使えそうですね。
もちろん、本人を前にしては言えないですけれども。(^^;
今回は以上です。
ご参考になりましたら幸いです。
(*゚ー゚*)ノ
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