綱紀粛正の意味!読み方や使い方は?例文もチェック!
政治のニュースなどでたまに、
綱紀粛正
という言葉が出てきますよね。
「不祥事を根絶するため、綱紀粛正を徹底しなければならない」
何やらいかめしい文脈で使われることが多い気もしますが、
本当のところはどんな意味なのでしょうか。
今回は「綱紀粛正」の意味や言葉の使われ方についてまとめました。
綱紀粛正の意味
まずは、綱紀粛正(こうきしゅくせい)の意味をチェックしていきましょう。
四字熟語はまず、二字熟語に分解するとわかりやすい場合が多いです。
ということで分解してみます。
綱紀は、「国家を治める法と細則」という意味になります。
さらに細かく分けると、「網」は強い網、「紀」は弱い網を表し、両方合わせて「秩序をつなぎとめるための根本的な規範」というようなニュアンスになったと考えられています。
粛正は「不正を厳しくただす」という意味があり、
このことから綱紀粛正は、
根本的な規範を引き締め、不正が起こらないようにする
という意味だと解釈することができます。
ちなみに、粛正の「粛」は筆で文様を描く様子を表した字で、謹む、厳か、戒めるといった意味が含まれます。
「正」のほうは(一+止)で成り立っており、兵士が敵陣に踏み込む様子を表しているそうです。
敵(=悪)を阻むということから、
などの意味があたえられました。
粛正と粛清
粛正と似た言葉に(粛清)がありますが、意味はまったく違います。
粛正は行為をただすといった意味で使われますが、粛清は清いという字が使われているように、
にするというニュアンスがふくまれています。
江戸時代の粛清というと、対立勢力を武力で抹殺したりと、ちなまぐさい行為を指しますが、現在では政治的な意味で、頭脳戦によって平和的に(?)相手の地位をおびやかすことを指すようです。
まあ、どこかの国のように、今でも気に入らない側近を処刑によって粛清してしまう、おどろおどろしい例もありますが…。
使い方
さて、では次にどういった使い方がされるのかについてみていきましょう。
字面が見るからにいかついので、日常の場面で使われることは少なく、政治やかしこまったビジネスシーンなどでよく使われるようです。
- 「お父さんが最近だらしないから、綱紀粛正に努めよう」
…うーん。
これだとちょっと大げさというか、しっくりこない感じですよね。
- 「政治家の綱紀粛正はまだまだ不充分だ」
これならピッタリですね。
しかも、時流に合ってます。
やはり、政治のニュースなどで使われるのがしっくりきますね。
類義語
綱紀粛正を日常語に直すと、どんな言い方になるでしょうか。
規範を引き締めるニュアンスをピックアップするなら、
襟を正す
という言葉が思い浮かびます。
ただ、こちらは個人の心の持ちようを表した言葉で、綱紀粛正にあるような組織的な意味合いは感じられません。
パージ
にも取り締まりという意味がありますが、同時に追放の意味もふくまれており、使われる場面に違いがあります。
深く考えるとややこしいのですが、とりあえず日常の場面ではルールを見直すという風に置き換えても間違いはないようです。
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まとめ
お堅いニュースなどで見かける綱紀粛正。
おおもとの意味としては、
根本となる規範をきびしく引き締める
という定義になり、そこから、ルールを直す、不正をただすといったニュアンスで使われています。
個人の規範というよりはもっと大規模に、ひとつの組織内に適用されるルールや規律を指す場合が多いようです。
なじみの薄い四字熟語でも、ていねいに語源をたどれば身近に感じられますね。
今回は以上です。
ご参考になりましたら幸いです。
(*゚ー゚*)ノ
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