覆水盆に返らずを英語で言うと?そもそもの意味や使い方も紹介

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もう元に戻らない。
二度と同じ状態にならない。

こういった意味で、

覆水盆に返らず。

という言い方をすることがあります。

水

こぼれた水が元に戻らないのは当たり前のことです。

しかし、ここでいう覆水や盆というのは、
どんな状況をあらわしているのでしょうか。

日本では馴染みのあるこの言葉ですが、
英語に直すとどうなるのでしょうか。

今回はこの言葉の意味由来
英語での表現についてまとめました。

ついでに、似ていることわざについてもチェックしていきましょう。



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覆水盆に返らずの意味と由来

まず、このことわざの基本的な意味をチェックしていきましょう。

    覆水盆に返らずの意味

    一度離縁してしまった夫婦の仲は元に戻らないということのたとえ

もともとは「離縁」という夫婦の関係のことを言っていたんですね~。

そこから転じて、

一度してしまった失敗はもう取り返しがつかない

ということをあらわしています。

このことわざは中国の後秦に書かれた伝説を蒐集した志怪小説集の
拾遺記(しゅういき)」に由来します。

「拾遺記」の中の逸話に太公望の話が出てきます。
いったいどんな話なのか、少し見てみましょう。

    太公望は若い頃、貧乏だというのに仕事もせずに読書ばかりしていました。
    とうとう妻も愛想を尽かして家を出て行ってしまいます。

    その後、太公望は出世をして高位に就きました。
    すると出て行った妻は再び戻り復縁を迫ってきました。

    そこで太公望は盆の中に入っていた水をこぼして

    この水を元に戻せたら復縁に応じよう

    と言いました。

この話が元になって「覆水盆に返らず」ということわざになりました。

奥さんの気持ちも、太公望の気持ちも、どっちも分かる気がしちゃいますよね。



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英語で表現すると?

では、ここでこのことわざを英語にするとどうなるかをみていきましょう。

「覆水盆に返らず」を英語に直すと

    Spilled water does not return.
    (こぼれた水は元へは戻らない)

になります。

これは直訳ですが、そのままでも割と意味は伝わります。
しかし、英語にはもともと「覆水盆に返らず」とよく似たことわざがあります。

    It’s no use crying over spilt milk.
    (こぼれたミルクを嘆いてもしかたがない)

水とミルクの違いがありますが、液体がこぼれてしまってどうしようもないという状況はよく似ていますし、「覆水盆に返らず」の英語版として使われることも多いことわざです。

しかし、こちらは

終わったことに後悔して嘆いていてもしかたがないので気にするべきではない

という前向きなニュアンスの意味なので

一度失敗したものはもう元には戻らない

という意味の「覆水盆に返らず」とは少し使い方が異なります。

    It’s too late to be sorry.
    (今更嘆いたところで遅い)

    What is done cannot be undone.
    (一度してしまったことは取り返しがつかない)

こちらの言い方の方が「取り返しがつかない」「二度と戻らない」というニュアンスが伝わります。

使い方について

「覆水盆に返らず」は取り返しのつかない失敗や、判断のミスで二度と手に入らなくなってしまったものや、その状況に対して使います。

物に対しても使いますが、

人からの信頼や愛情、仕事などを失った

といった状況に対して使う場合が多いです。

では実際に例文を使って説明していきましょう。

    例文

    1.

    「今さら慌てて連絡しても彼女にはもう彼氏がいるのだから覆水盆に返らずだよ」

    2.

    「あんな大失態を犯した後で「これから真面目になります!」と反省しても覆水盆に返らずだからもう遅いよ」

    3.

    「あれは去年限りの限定品だったから今さら欲しくなって在庫を漁ったところで覆水盆に返らずじゃない?」

このように恋愛面や仕事面、手に入らない物に対しても使うことができます。

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類義語について

では「覆水盆に返らず」と同じ意味の言葉や似ている言葉を紹介していきましょう。

    1.

    落花枝に返らず、破鏡再び照らさず

    一度離婚した夫婦は二度と元には戻らないというたとえであり、一度損なわれたものや死んでしまった人は二度も戻らないという意味で使います。

    「落花枝に返らず(らっかえだにかえらず)」は一度落ちた花は枝に返らないという意味です。

    「破鏡再び照らさず(はきょうふたたびてらさず)」は割れてしまった鏡は二度と使えないという意味です。

    失ったものは二度と戻らないという意味合いも、夫婦の離婚という意味を含んでいる部分も「覆水盆に返らず」とそっくりです。

    不仲

    2.

    後の祭り

    期限が間に合わないことや、もう手遅れなことを意味します。

    お祭り中は賑やかですが、お祭りが終わり用済みになった山車や祭事用具は顧みられないことから、

    物事が時機を外して手遅れな様子、効力を失うことをあらわします。

    夫婦の離婚という意味は含みませんが、手遅れなことや遅すぎることという意味は「覆水盆に返らず」と似ています。

    3.

    臍を嚙む

    酷く後悔することや、どうにもならないことを悔やむという状況をあらわします。臍(ほぞ)というのは自分のへそのことです。

    自分のへそを嚙むことはできないけれど、そのぐらいままならないことにイライラしているという意味です。

結構、似ている意味合いのことわざがありますね。

先人たちも取り返しのつかない後悔をしてきたという事でしょうか。
切ないですね・・・

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まとめ

今回は「覆水盆に返らず」の意味や使い方、英語での表現について紹介しました。

中国由来の言葉ですが、実は同じようなことわざが西洋にもあり、西洋の場合「こぼれたミルク」、東洋では「こぼれた水」と表現します。

もともとが太公望(朱買臣とする説もあります)とその妻の話から来ているので、現在でも夫婦が離婚するときや、カップルが別れる場合に使われることが多いです。

取り返しのつかない感じの強いことわざですね。
そんな状況は出来れば避けたいものですね。。。

今回は以上です。
ご参考になりましたら幸いです。
(*゚ー゚*)ノ


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