猫を被るってなぜ言うようになったの?語源や心理状態もチェック!
「またあの子は猫を被って!」
良い顔をしようとしている人や、可愛く見せようとする人。
そういった人に対して、こんな言い方をすることがあります。
言葉のニュアンスは何となく伝わってきますよね。
しかし、なぜ猫なのでしょうか。
可愛く見せるという意味であればウサギや子犬など、
他の動物でも良さそうな気がします。
何か、猫の特徴を表したことばなのでしょうか。
と、いうことで!
今回は「猫を被る」の意味や使い方、言葉の語源についてまとめました。
猫を被る人の心理状態についても紹介していきましょう。
猫を被るの意味
まずは基本的な意味からみていきましょう。
- 猫を被るの意味
本性を隠して大人しそうに見せることや、知っていながら知らないふりをすること。
なぜ猫か。
これは、猫というのは普段とても大人しくて静かな動物です。
家猫などを飼っていると忘れてしまいがちですが、
その実、猫はれっきとした肉食獣です。
猫には生きた動物を狩る習性がしっかりと根付いています。
肉を食べないと「アルギニン」と「タウリン」が不足して
病気になってしまったり、最悪、命を落とします。
そんな本性を隠して大人しい猫のように振る舞う。
このような意味で「猫を被る」ということばが使われるようになりました。
・・・・・・・
本来は激しい気性であったり、うるさい性格のはず。
なのに特定の人の前では大人しく振る舞ったり、
初めて会う人の前では静かにしている際に使います。
また、本来は知識があるのにも関わらず知らないふりをするときにも使います。
人を非難したり、態度を指摘したい場合に使うので、
あまり良い意味では使いません。
ちなみに「猫被り」という言い方もします。
なぜ猫を「被る」のか
さて、ここでもう1つの疑問です。
なぜ猫を「被る」というのでしょうか。
猫を大人しいものの象徴としているのなら、
「猫のふりをする」
とかでもいいですよね。
これには理由があって、昔から何かになりすますことを、
「○○の皮を被る」
と言います。
「人間の皮を被った悪魔」
という言い回しもあったりしますよね。
被るというのは表面だけを覆って、取り繕っている印象があります。
そのことから被ると表現している説が有力です。
・・・・・・・
また、別の説に「猫を被る」ではなく
ねこざを被る
が本来の言い方だというのがあります。
ねこざというのは藁を編んで作った「むしろ」のこと。
これを被って本性を隠している状態を指しています。
たしかに藁で編んだ「むしろ」を笠のように
頭から被るので「被る」という言い方は自然ですよね。
(^^ゞ
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猫を被る心理状態について
猫を被る人というのはどんな心理状態なのでしょうか。
「猫を被る」というと何となく女性のイメージが強いですが、
どんな気持ちからそういった行動に出てしまうのでしょうか。
たくさんの人に良い人と思われたい
たくさんの人に良い人だと思われたい、好感を持たれたい。
そのように考える人は猫を被ってしまいがちです。
猫を被って大人しそうに見せたり、真面目に見せることで相手に
「良い人だな」
と思われる可能性が上がります。
猫を被るというと悪いイメージがありますが、
人に良く思われたいというのは普通の感情。
好感を持たれるために態度に気を付けるというのは誰でもやっていることです。
しかし、あまりに普段の性格からかけ離れてしまうと、
「騙している」
という思われてしまう危険があります。
過剰な猫被りには注意したいところですね。
異性の目を意識してしまう
人の好みはいろいろです。
ただ、男女共に気性の激しい性格や騒がしい性格の人は
恋人候補としては避けられる傾向にあります。
そのため異性の前や気になる人の前では大人しく振る舞うという場合は多いです。
こちらは、意図的な猫かぶりですね。
(^^ゞ
猫を被ることでお淑やかな性格や真面目で、
誠実な性格を演出することができます。
こういった異性に関する猫被りというのも、
多かれ少なかれ誰でも行っていることです。
しかし、異性の前だけ猫を被ってしまうと、普段の性格を知っている同性に嫌われてしまうことがあるので注意が必要です。
本来の自分に自信がない
本来の自分の性格に自信がなく、さらけ出すことができない人。
こんな場合に、初対面の相手などに猫を被る傾向があります。
これは人に好かれたいというポジティブな気持ちではなく、
「普段の自分なんて好かれるはずがない」
というネガティブな気持ちから来ている場合も多いです。
そのためコミュニケーション能力に自信がなく内弁慶な人に多い行動です。
猫を被ることでストレスが軽減できているのであれば問題ありませんが、
逆に自分に無理を強いて精神的に不安定になってしまうこともあります。
そういう人はいきなり大人数の前で自分をさらけ出すのではなく、
少人数の集まりなどから「実は・・・」と、
少しずづ自分の本来の性格を出していくのが良いですね。
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まとめ
今回は「猫を被る」の意味や使い方について紹介しました。
「猫を被る」の「猫」は大人しくて静かな動物の象徴として使われています。
しかし、実際に猫を飼っていると獰猛な一面やうるさい一面も見えてくるので
「そんなに大人しいかな?」
と疑問に思うこともあります。
「猫を被る」は悪いイメージで使うことが多いですが、
多少の猫被りであればだれでも覚えのある行動です。
本来の性格を出さずに仕事にあたるというのも社会人であれば当然のこと。
過剰な猫被りは非難されることがありますが程度問題と言えます。
女性の異性への猫かぶりは、同性に嫌気されることもあるので、
少し注意が必要かもしれないですね。
今回は以上です。
ご参考になりましたら幸いです。
(*゚ー゚*)ノ
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