煮え湯を飲まされるの意味と使い方!よくある誤用とは?
「あのときは煮え湯を飲まされた・・・!」
悔しい思いをしたときなど、
こんな言い回しをすることがあります。
実生活ではあまり使いませんが、
小説や漫画、映画だとよく出てくるセリフですよね。
しかし、この煮え湯というのは、
いったい何をあらわしているのでしょうか。
煮えたぎったお湯のことを意味するのであれば、
そんな熱いものを飲まされたら大やけどですよね。
ちなみに、この言葉の使い方について、
誤用も多いようです。
いったい、どのような意味で使うのが、
正しい使い方なのでしょうか。
と、いうことで!
今回は煮え湯を飲まされるの意味や使い方についてまとめました。
よくある誤用についてもチェックしていきましょう!
煮え湯を飲まされるの意味
まずは、肝心の意味からチェックしていきましょう。
- 煮え湯を飲まされるの意味
信頼していた人に裏切られて酷い目に遭わされるような状況。
「んっ!?」
と思った人も中にはいるかもしれませんね。^^
煮え湯というのはそのまま煮立ったお湯のこと。
「飲み頃だよ」と言われた差し出されたお湯を飲んだら
口の中がただれるほど熱かったというような、
騙されたり裏切りを受けるような場合
に使います。
よくある誤用について
では、よくある誤用とはどのような内容なのでしょうか。
「煮え湯を飲まされる」
という言葉は誤用が多い言葉でもあります。
例えば嫌っていた人に突然酷い目に遭わされた場合
「またあいつに煮え湯を飲まされた~」
というのは正しい使い方なのでしょうか。
実はこれは誤用です。
煮え湯を飲まされるという言葉のポイントは
「信頼していた人に裏切られて」
という部分であり、
最初から敵だった人物からの攻撃や単純に災難に対しては使いません。
つまり大前提として信頼している人の存在がなくては成立しないのです。
しかし、文化庁が発表した平成23年度における「国語に関する世論調査」によると、
本来の意味である、
- 「信頼している人から裏切られた」と答えた人が64.3%。
で、誤用である
- 「敵からひどい目に遭わされる」と答えた人が23.9%
でした。
正解している人の方が多いとはいえ、
全体の1/5以上の人が間違って使っているということが分かりました。
ちなみに若い世代ほど間違った使い方をしている傾向にありました。
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使い方と例文
煮え湯を飲まされるは信頼している人に裏切られるというのがポイントになります。
そのため自分一人では成立しません。
しかし、必ずしも信頼していた相手が人間とは限りません。
相手が国の場合や動物の場合、自然の場合でも使うことがあります。
では実際に例文を紹介していきましょう。
- 例文
1.
「大好きな彼にプロポーズされて結婚したが、彼は何度も浮気を繰り返すのでそのたびに私は煮え湯を飲まされる思いだ」
2.
「隣国とは長年にわたって友好な関係を築いてきたと思っていたが、ここへきて突然ミサイルを飛ばしてくるなんて煮え湯を飲まされた気分だ」
3.
「死火山だと思っていたから近くに別荘を買ったのに、突然噴火するなんてこれでは煮え湯を飲まされるようなものだ」
英語で言うと?
煮え湯を飲まされるを英語で言う場合はどうなるのでしょうか。
そのまま直訳すると、
“It is to drink hot water.”
となります。
しかし、これでは単純に「熱いお湯を飲まされた」という意味になるので、
裏切られた、酷い目に遭ったという意味は伝わりません。
正確な意味を伝えるのであれば
- “to be betrayed.”
(裏切られる)
- “be badly let down.”
(失望させられる)
などを使うと、
「信じていたのに裏切られて酷い目に遭った」
というニュアンスが伝わります。
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まとめ
今回は「煮え湯を飲まされる」の意味や使い方、
よくある誤用について紹介しました。
煮え湯を飲まされるという言葉は意外と誤用が多く、
全体の1/5以上の人が間違って覚えています。
「敵から酷い目遭わされる」
という意味は間違いで、本来は
「信頼していた人に裏切られる」
という意味となります。
「暖かいお茶をどうぞ^^」
とニコニコしながらお茶を差し出してくれた、
信頼していたはずの相手がいるという点がポイントですね。
お茶はやっぱりちゃんと「ふー!ふー!」してから飲まないとですね。
(^^;
今回は以上です。
ご参考になりましたら幸いです。
(*゚ー゚*)ノ
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