爪の垢を煎じて飲む意味とは?ちょっと汚いけど何が語源?
相手を注意をするときや、
他の誰かを褒めるときに、
「彼の爪の垢でも煎じて飲んでおけ」
みたいな言い方をしますよね。
爪の垢、というのはちょっと汚い感じしますけど、
どんな意味合いで使っているのでしょうか。
本当に爪の垢なんて煎じて飲むことができるのでしょうか。
何がこのことわざの語源になっているのか気になります。
と、いうことで!
今回はこのことわざの意味や使い方をまとめました。
また、英語に言い換えたときなども紹介していくのでチェックしてみて下さいね!
爪の垢を煎じて飲むの意味
まずは、基本的な意味からみていきましょう。
- 爪の垢を煎じて飲むの意味
優れた人や能力の高い人を模範とし、それにあやかろうとすることのたとえ。
たとえ爪の垢であっても、誉れ高く優れた人のものであれば煎じて飲むことでその能力にあやかれるかもしれない、という意味のことわざです。
由来や語源はどこから?
「爪の垢を煎じて飲むなんて汚くない?」
と思ってしまいますよね。
(^^;
このことわざは優れた人の爪の垢にはリアルな薬効があるのではないかというところからきています。
昔から漢方などでは、薬草などを煮てその成分を抽出する
「煎じ薬」
というものを用いてきました。
優れた人の垢であれば薬草のように煎じ薬として飲むほどの価値があるのではないか、ということを言っています。
しかし、人間の垢というのは皮膚の脂やほこり、表面の古い角質の集合体。
なので、ことわざのように実際にお湯に入れると溶けてしまう可能性が高いですよね。
実際に煎じて飲んだ場合・・・。
あまり、効果はないのではないかと思います。
(^^;
クラスで一番成績の良い人に、
「爪の垢ちょっとちょうだい!」
とかリアルに言ったら・・・。
「え、何に使うの?・・・」
って、周りからみてもちょっと引いちゃいますよね。
(^^;
使い方について
では実際に「爪の垢を煎じて飲む」の使い方についてみてみましょう。
このことわざは対象の人物に対して「あやかりたい」という意味が含まれています。
なので、憧れの先輩や師匠に対して、
「爪の垢を煎じて飲みたいくらい尊敬しています」
といった感じで使います。
「なかなか営業が上手くいかなくて・・・先輩の爪の垢を煎じて飲みたいくらいです!」
こんな感じですね。
また、第三者の立場から、頼りない後輩や部下に対して、
という咤や呆れの意味で使う場合もあります。
叱咤する場合はこんな感じで使われます。
が、あくまで比喩(ひゆ)なので、言う方も言われる方も、本気で煎じて飲まないようにしましょう。(笑)
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英語で説明すると?
では次に「爪の垢を煎じて飲む」を英語に直してみましょう。
直訳すると、
でしょうか?
でも、日本のことわざが通じない
外国人にそのまま言ったら、
“Oh! dirty!! (汚い).”
って言われちゃいようですね・・・。
(^^;
外国の人に上手く説明するにはどう伝えたらいいのでしょうか。
もう少し柔らかい表現に直してみましょう。
- “to take a lesson from.”
(教授を受ける)
“to follow in the footsteps of.”
(歩みに続く)
このような表現だと
「あやかりたい」
「教えを請いたい」
というニュアンスが入っているので、「爪の垢を煎じて飲む」を説明するには適しているのではないでしょうか。
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まとめ
今回は「爪の垢を煎じて飲む」の意味や使い方について紹介しました。
優れた人を模範とし、それにあやかろうとすることを意味していました!
「先輩の爪の垢を煎じて飲みたいですよ~」
と尊敬やヨイショに使うこともできますし、
「アイツの爪の垢を煎じて飲ませて貰え!」
と叱るときにも使います。
また、
「ウチの子にもお宅のお子さんの爪の垢を煎じて飲んでほしいところだわ」
のように謙遜などにも使えます。
けっこう使い方に幅のあることわざですよね。
いろいろな使い方ができるので覚えておくと便利かもしれません。
本当に煎じて飲むことで能力が身に付くなら、
いくらでも飲むんですけどね・・・。
今回は以上です。
ご参考になりましたら幸いです。
(*゚ー゚*)ノ
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