紺屋の白袴とは?似た意味のことわざには何がある?
「紺屋の白袴」
忙しい人や慌ただしい人を指して、
こんなふうに言ったりしますよね。
実際にはこれってどんな意味なのでしょうか。
「紺」とか「白」とか入っているので、
色に関係することわざっぽいですよね。
「紺屋」なんて近頃ではあまり聞きません。
時代劇に出て来そうですが、
どんなお店のことなのでしょうか。
と、いうことで!
今回はこのことわざの意味や使い方や、
「紺屋」とは何か?
などをまとめました。
また似た意味のことわざも紹介していきますね!
それではさっそくみていきましょう。
紺屋の白袴とは
まずは基本的な意味からみていきましょう。
- 紺屋の白袴の意味
他人のためにばかり働いて、自分のことに手が回らないことや、仕事にばかり気が行ってしまい、自分自身のことをやっている暇がない、という人や状況のこと。
「紺屋」
というのは、布などを染料することを生業にしている人を指します。
毎日人の着物は染めているのに、それが忙し過ぎて、いつでも染めていない白い袴を履いている。
そんな状況から生まれたことわざですね。
由来について
「紺屋の白袴」というのは、他人のことや仕事に慢心し過ぎてしまい、自分自身に気が回らないようすをあらわしています。
実際に江戸の初め頃、染め物屋は白い袴を身につけていることが 多かったようで、その事実がこのことわざの由来になったと言われています。
しかし、その理由は単純に仕事が忙しくて気が回らない、というだけではなかったようです。
当時、染め物屋というのは、染め物以外のものは染めない、という心構えのようなものを現わすために白い袴を身に着けていたという説があります。
また、仕事中に自分の履物には一滴の染液も付けないという染め物屋としての技術力をあらわすために身に着けていたともいいます。
単純に気が回らないというだけでなく、職人としてもプライドをあらわすための白袴でもあったようですね。
・・・とはいえ本当に忙しくて気が回らず、いつまでも白いままの袴を着ていた染め物屋もいたのかもしれませんね~。
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似た意味のことわざ
では「紺屋の白袴」と似た意味のことわざを紹介していきましょう。
同じ意味だとセットで使うこともできますし「こっちの方が雰囲気合うかな?」と便利に変えることもできますよ。^^
医者の不養生
医者は患者に養生の大切さを説くのが仕事だが、案外と自分自身は注意していない、ということから口では立派なことを説いているが、実行が伴わないことを意味するようになりました。
「医者」と「紺屋」という違いはありますが、他人のことばかりで自分に気が回っていないという部分は同じですよね。
易者身の上知らず
易者は他人のことは占えるが、自分のことになると欲や感情が邪魔して正しい判断ができない、ということから転じて、他人のことはあれこれ言えるが、自分のこととなると分からなくなるという意味になりました。
実際に占い師は自分自身を占えないという話もあるようですね。
英語でいうと?
では次に「紺屋の白袴」を英語に言い換えみましょう。
直訳すると以下のようになります。
- “A dyer is white footwear.”
(染物屋は履物が白い)
これだとちょっと意味が分からないですよね。
もっと、他人のためにばかり働いて、自分のことに手が回らないというニュアンスを伝えたいのであればこのようになります。
- “Shoemakers’ children go barefoot.”
(靴屋の子供が裸足)
- “Few lawyers die well, few physicians live well.”
(笑って死ぬ法律家や健康に暮らす医者はまずいない)
その職業のプロなのに、自分のこととなると気が回らなくなるという感じが出ていますね。
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まとめ
今回は「紺屋の白袴」の意味や使い方、言葉の由来をまとめてみました。
他人のためにばかり働いて、自分のことに手が回らない意味でした。
紺屋というのは江戸時代の染め物屋のことですね。
少なくとも江戸時代にはあった言葉なので歴史は古いですが、このことわざって現代にも通じていますよね。
健康療法士として働いているのに自分はすごく太っていたり、犬の訓練士なのに自分の家の犬は言うことを聞いてくれなかったり・・・。
たまに、
「ああ、こういう人いるなあ」
って思っちゃいますよね。
(^^;
お仕事に熱心なのは良いですが、自分の健康や身だしなみには少し気を付けたいものですね。
今回は以上です。
ご参考になりましたら幸いです。
(*゚ー゚*)ノ
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