鶏群の一鶴の意味とは?読み方や使い方も紹介
「鶏群の一鶴」
こんなことわざがあります。
「鶏」と「鶴」の漢字が入っているので、
「鳥が関係する言葉なのかな?」
というのは想像できますが、
どんな意味なのか。
パッと聞くとあまりイメージが浮かびませんよね。
そもそもどのように読めばいいのでしょうか。
「にわとりぐん?」
「けいぐん」
んー。
と、いうことで!
今回はこのことわざの読み方や、意味、使い方をみていきましょう。
類語と対義語もまとめてみたのでチェックしてみて下さいね。
目次
鶏群の一鶴の意味
このことわざは「けいぐんのいっかく」と読みます。
まずは意味からみていきましょう。
- 鶏群の一鶴の意味
多くの凡人の中に、一人だけ抜きん出て優れた人物が混じっていることのたとえ。
背の低い鶏の群れに一羽だけ鶴が混じっていたら目立ちますよね。
そこから転じて、大した取り柄のない人たちの中に、一人だけ優れた人物が混じっている、ということをあらわすようになりました。
四字熟語にすると「群鶏一鶴」と書きます。
- 四字熟語
群鶏一鶴
由来
次に由来についてみていきましょう。
「鶏群の一鶴」というのは、中国晋王朝について書かれた歴史書に出てくる一文が元になっています。
それでは実際の漢文と書き下し文、現代語訳を紹介していきましょう。
漢文
- 昨於稠人中始見嵇紹、昂昂然如野鶴之在雞群。
書き下し文
昨(きのう)、稠人(ちゅうじん)の中(なか)に於(おい)て、始(はじめ)て嵇紹(けいしょう)を見(み)しに、昂昂然(こうこうぜん)として野鶴(やかく)の鶏群(けいぐん)に在(あ)るが如(ごと)し。
現代語訳
昨日、多くの人の中にいる稠人を見ました。
志が高く優れていて、鶏の群れの中に野鶴がいるかのように際立っていました。
これは稠人の優れている様をたたえている一文なんですね。
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使い方
では実際に「鶏群の一鶴」の使い方についてみてみましょう。
例文
「一番上の兄は昔から出来が良く、勉強もスポーツも何でもこなしたので、兄弟全員が並ぶとまさに鶏群の一鶴である」
「彼女は鶏群の一鶴、優れた社員である。仕事も出来、気も回せて、しかも容姿も整っている
このような使い方ができます。
類語
「鶏群の一鶴」には同じような意味をもつことわざがいくつかあります。
ここでは類語をいくつか紹介していきましょう。
掃き溜めに鶴
つまらないものの中に、飛びぬけて優れている者や美しい者が混じっていることを意味しています。
同じ「鶴」繋がりですし、意味は似ていますよね。
ただ、「鶏群の一鶴」に比べれば、中身の優秀さよりも容姿の美しさを表現するときに多く使っているようですね。
万緑叢中紅一点
多くの男性の中に一人だけ女性が入っていることのたとえであり、多くのものの中に一つだけ優れたものが混じり目立つことも意味します。
縮めて「紅一点」と使うことも多いですね。
意味合いとしては「鶏群の一鶴」と同じなのですが、ほとんどの場合、唯一の女性を指す言葉として使われるので、その点は違いがありますね。
対義語
では今度は反対の意味を持つ対義語もみてみましょう。
千石見晴らしの田でないと鶴は下りぬ
鶴のように大きい鳥は、広々とした田を選んで降りるように、優れた人物はそれ相応の場にいるものである、という意味のことわざです。
これもまた「鶴」つながりですね。
しかし、こちらは逆の意味で、優れた人物はそれなりの場所で生きているものだ、ということをあらわしています。
鳳は藪の中にはいない
鳳というのは鳳凰のことで、伝説上のありがたい霊鳥です。
神と同一視されることもあり、昔から建物や神社仏閣の装飾として用いられてきました。
そんな髪の象徴でもある鳳凰は藪の中になどいるはずもない、ということから優れたものは場所を選ぶという意味になりました。
こういった意味のことわざは鳥のモチーフを使うことが多いようですね。
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まとめ
今回は「鶏群の一鶴」の意味と使い方、言葉の由来について紹介しました。
平凡な集団の中に一人だけ優れた人物が混じっているという意味なんですね~。
類語としては有名な「掃き溜めに鶴」や、集団の中の唯一の女性をあらわす「万緑叢中紅一点」があるので、覚えておくと良いですね。
類語も対義語も「鳥」のモチーフを使った言葉が多かったですね。
一人だけ優れたとか、ひとつだけ美しい、と考えた場合、白く美しい「鶴」や神々しい「鳳凰」を思い浮かべちゃうものなのでしょうか。
趣旨はちょっと違いますが、物語の「みにくいあひるのこ」などもそうですね。
確かに、大きな翼を広げて大空へはばたく鳥はなにか美しさを感じますよね~。
今回は以上です。
ご参考になりましたら幸いです。
(*゚ー゚*)ノ
タグ:漢文
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