牛耳るってどういう意味?使い方やことばの由来について

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牛耳る(ぎゅうじる)

よくマフィア映画や任侠映画などで聞きますよね。

彼はこの辺を牛耳っている

など、大きな権力とか怖いとか。
そんなイメージがあります。

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でも漢字で書くと「牛耳る」なんですよね。

「牛」の「耳」と考えると、
なんだかそんなに怖いイメージはないですよね。

どうしてこんな言葉の使い方をするのでしょうか。
今回は「牛耳る」の意味や使い方についてみていきましょう。


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牛耳るの意味

まずは、意味からチェックしてみましょう。

    牛耳るの意味

    組織や団体などを自分の意のままに操り支配すること。

おおぅ。
想像通りというか…。

なんだか怖い言葉ですねー。

これは組織や団体などのトップになっている人物や、中心となって動かしている人物が、自分の思うがままに組織を操れる状態をあらわす言葉です。

人が集まっている成り立っている団体に対して使うので大きな会社や組織だけでなく、サークルやクラスなどに対しても使うことがあります。

逆に、数人の場合にはあまり使われない言葉なので

「あの家は妻が夫を牛耳っている」
「あの漫才コンビは彼の方が牛耳っている」

とはいいません。

「牛耳を執る」というのが本来の言い方で、それが胆略化されて「牛耳る」となりました。


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由来について

さて、肝心の牛の耳ですね。

なぜ、このような言い方をするようになったのでしょうか。

「牛耳る」の由来というのは中国にあり、孔子の編纂と伝えられる歴史書の

春秋左氏伝

にその記述があります。

当時は諸国が同盟を結ぶ際は、牛の耳を裂き、出てきた血を吸って、その忠誠を誓い合うという風習がありました。

それが故事となって「牛耳を執る」という言葉ができたのです。

「春秋左氏伝 定公八年」には同盟を結び、牛の耳を裂いて忠誠を誓い合おうとしている場面が書かれています。

うう。
やっぱり怖いじゃないですか…。

では、おそるおそる、その原文と書き下し文をみてみましょう。

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原文

    衞人請執牛耳。
    成何曰、衞吾温原也。
    焉得視諸侯。
書き下し文

衛人、牛耳を執らんことを請う。
成何曰く、衛は吾が温・原なり。
焉んぞ諸侯に視うるを得んや、と。

意味

まず状況として衛の国と普の国があり、同盟を結ぶという場面です。

衛の人は晋の大夫に、牛の耳を切り落とす役目をやって欲しいと言いました。

しかし普の大夫である成何は納得できず「そちらの衛の方が諸侯より格下である」と言い返しました。

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当時は格下の方が牛の耳を切り落とすという風習だったんですね。
これにより双方は袂を分かったという話なのでした。

この風習が元になって「牛耳を執る」という言葉が生まれ「牛耳る」という言葉になったようです。

牛の耳と書くのはこのためだったんですね~。

例文

では実際に例文を交えて「牛耳る」を使い方をみてみましょう。

例文

「なぜ彼の思い通りに国政が運ぶのかというと、この国を裏から牛耳っているのは彼だからだ」

「街全体が彼らに牛耳られているのだから、警察も役所も正しく機能しないのだ」

このような使い方ができます。

その団体、組織を支配しているとはいっても、リーダーとして公平に正しく働いている人を指す言葉ではありません。

意のままに動かす絶対的な存在・横暴なまでの力というニュアンスが含まれています。

なのでマフィア映画や任侠映画でよく出てくるんですね~。

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まとめ

今回は「牛耳る」の意味や使い方について紹介しました。

団体や組織を意のままに動かす、という意味でした!

元々は中国から伝わった故事であり、牛の耳を切り裂いて血を啜るという風習からきています。

今の感覚だと「うわっ・・・」って感じですよね。

儀式とはいえ、牛の耳を切り落とすとは…。

なんとも、グロッキーというか、
牛からしたらたまらないですね。。

今回は以上です。
ご参考になりましたら幸いです。
(*゚ー゚*)ノ


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