後の祭りとは?語源はどこから?類語や英語での言い方もチェック!
「後の祭りだね。」
そんなやりとりをすることがありますよね。
なんとなく使っていますが、
ちょっと面白い言い回しですよね。
祭りの後。ではなく、
後の祭り。になっています。
改めて考えると、これってどういう意味なのでしょうか。
語源はどこからきているのでしょうか。
と、いうことで!
今回は「後の祭り」という言葉の意味や、
似た言葉、英語で言った場合などについてまとめました。
後の祭りの意味
まずはことばの意味からみていきましょう。
- 後の祭りの意味
良い時機を逃し、何の役にも立たないこと。
もはや手遅れであることのたとえ。
となります。
好機の逃してしまった後悔をあわらすときや、
「どうして今さら・・・」
というようなときに使います。
後悔、諦め、呆れ、などネガティブな使い方が多いのが特徴ですね。
「今さら欲しいと言われても、もう人にあげてしまったよ。全く後の祭りじゃないか」
「後悔したって後の祭りだよ。どうしてもっと早く行動しなかったんだい」
後の祭りの由来と語源
さて、今回はもう少し掘り下げて、
この言葉の由来や語源についてみてみましょう。
後の祭りという言葉の語源は二つあるといわれています。
ひとつは京都にある八坂神社の祇園祭に由来する話。
祇園祭は七月一日から一ヶ月の間開催されますが、そのうち山鉾(やまぼこ)と呼ばれる豪華な山車がたくさん繰り出される山鉾巡行を「前の祭り」と呼びます。
そして山車を還す行事を「後の祭り」と呼んでいました。
このことから「前の祭り」は人々から有難がれて、見物人も多いのに、「後の祭り」は山鉾も出ずにぎやかさがないので誰もかえりみない。
そうして、「後の祭り」は好機を逃して役に立たないこと、手遅れなことを意味するようになったそうです。
もうひとつは、葬式や法事などで死者を霊を祭る行事に対して、
「亡くなった後で盛大に祭っても何の意味もない」
という意味で「後の祭り」という言葉ができたといわれています。
最初の祇園祭の方が例が具体的なので、
有力な説だと言われてきました。
しかし最近になって、
- この説は話題作りのために近年作られたものでは?
という疑問の声も多く、死者を祭る際の「後の祭り」の方が有力とする方も増えてきました。
また、祇園祭に限らず、祭りが終わった後の山車は役に立たないので「後の祭り」というようになったという説もあります。
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英語での言い方
では次に、英語で言い換えた場合にどういった言い回しができるかをみてみましょう。
後の祭りを英語に直した場合はいろいろな言い方があります。
分かりやすい言い方を紹介していきましょう。
直訳すると
“after festival“(祭りの後)
って感じですかね。
でもこれだと後の祭りが持っている
「好機を逃してしまい手遅れになった」
というニュアンスが伝わりません。
なので、
- “It’s too late”
(それはもう手遅れだ)
“It is too late for regrets now”
(今更後悔したって手遅れだ)
“What’s done is done”
(終わったことは仕方のないこと)
などの言い方が伝わりやすいですね。^^
また外国の似たような意味合いのことわざには
- “The bird is flown”
(もう鳥は飛んで行ってしまった)
“It is of no use crying over spilt milk”
(こぼれてしまったミルクを悲しんでも仕方ない)
などがあります。
下の方は、日本のことわざでいう、
「覆水盆に返らず」
でも有名ですね。^^
こちらも、
- 一度してしまった失敗は取り返しがつかないということのたとえ
で、後の祭りと似たような意味のことわざになります。
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まとめ
今回は後の祭りの意味や正しい使い方を紹介しました。
後の祭りの「祭り」は祇園祭のことで、山鉾の出ない還車の行事を「後の祭り」と呼んでいたことが語源になった説。
そして、死者を祭る行事からきた説があるようです。
山鉾と言われても京都に住んでいない場合はあまりピンとこないですよね~。
英語での言い換えだと、普通の文章になってしまって、イマイチ日本語の面白みが伝わりにくいですね。
“The bird is flown”
は、ちょっと情緒的で良いですけどね。^^
今回は以上です。
ご参考になりましたら幸いです。
(*゚ー゚*)ノ
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