阿鼻叫喚の意味!読み方と使い方は?どんな状況なの?
リーマンショック当時、世界的な株価の暴落は、
阿鼻叫喚の大混乱
と表されることもありました。
さて、この阿鼻叫喚。
字面からしてインパクトのある言葉ですよね。
叫んだり喚いたり、何ともおどろおどろしい光景です。
読み方は阿鼻叫喚(あびきょうかん)と読みます。
良いイメージで使われることはなく、どちらかというとひどい有様を表現する言葉ですが、もともとの意味は何からきているのでしょうか。
今回はこの「阿鼻叫喚」の言葉の意味や、
使い方などをチェックしてみましょう。
阿鼻叫喚の意味と由来
阿鼻叫喚は仏教からきた言葉。
仏教では八大地獄というのが定められていて、生前に悪事をはたらいた者が死んだ後に送られるとされています。
この八大地獄は階層化されていて、深い階層ほど辛さが大きいと言われています。
第4階層にあるのが叫喚地獄。
最終階層にあるのが阿鼻(無間)地獄。
と考えられており、この2つを合わせたのが阿鼻叫喚です。
要するに阿鼻叫喚とは、
2つの地獄を合わせても足りないくらい最悪でどうにもならない状況
のことを指しているのです。
具体的には、世界同時株安など、大勢の人が同時に大混乱に陥る場合に使います。
また、個人的な場合でも、あまりにも悪いことがつづいている状況にもあてはまります。
仕事をクビになって彼女にもフラれ、そのうえケガや病気で入院したのでは確かに、「もう地獄だ……」と頭を抱えたくなる状況などに使われます。
八大地獄とは?
さて、先ほど「叫喚」第四階層、「阿鼻」が最終階層というお話がでましたが、他の階層はどのようなものがあるのでしょうか。
せっかくなので、八大地獄をすべてをみてみましょう。
八大地獄
階層 | 名前 | 読み方 | 説明 |
第1階層 | 等活地獄 | とうかつ- | 地獄の亡者と無限につづく殺し合いをさせられる |
第2階層 | 黒縄地獄 | こくじょう- | 熱い鉄の縄や斧で体を引き裂かれる |
第3階層 | 衆合地獄 | じゅごう- | 鉄の山の下敷きにされる |
第4階層 | 叫喚地獄 | きょうかん- | 熱い鍋に放り込まれ、永遠にいたぶられる |
第5階層 | 大叫喚地獄 | だいきょうかん- | 叫喚地獄よりも大きな鍋に放り込まれる |
第6階層 | 焦熱地獄 | しょうねつ- | 何本もの鉄棒で串刺しにされ、焼き鳥状態で火にあぶられる |
第7階層 | 大焦熱地獄 | だいじょうねつ- | 焦熱地獄のパワーアップ版 |
最終階層 | 阿鼻地獄 | あび- | ありとあらゆる拷問が永遠に繰り返される |
うーむ。
まさに最強(最凶!?)のラインナップという感じですね。
よく「地獄に落とされる」という表現をしたりしますが、
こんなに地獄に種類があったとは。
(^^;
どの地獄に送られるかは、生きているうちにどれだけ悪事をはたらいたかで決まるそうです。
これだけ地獄のフルコースを見せられると、
「やっぱ悪いことはできないよなー」
って思わされちゃいますよね。(^^;
さて、ここで、ちょっとした疑問です。
どうして、阿鼻地獄と叫喚地獄を言葉として組み合わせたのでしょうか。
これ以上ない地獄を表現したいのなら、より残酷さの強いものを組み合わせて、
阿鼻大焦熱
とかにすればさらにインパクトが強まるはずですよね。
あとは語呂を気にするなら、
阿鼻焦熱
でも良さそうです。
おそらくですが、予期せぬ大混乱によって大勢の人が叫び喚いているイメージが「叫喚」という語感と結びついて、ひとつの四字熟語になったのではないでしょうか。
たしかに文字面を見ただけで、
「うぎゃぁー!!」
っていういかにも苦しそうなイメージがわきますよね。
(^^;
類義語
さて、では阿鼻叫喚を違う言葉に置き換えるとどうなるでしょう。
いくつかピックアップすると以下の言葉にも置き換えられなくはなさそうです。
言い換えてみると、「地獄」というキーワードが多く含まれます。
言葉の元が仏教なので、やはり言い換えてもちなんだ言葉にはなってきます。
ポイントは阿鼻叫喚も、上記の類義語も現実世界で起こっているということですね。
くわばらくわばら。
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まとめ
今回は阿鼻叫喚の意味や由来、読み方について紹介しました。
阿鼻叫喚は仏教由来の四字熟語で、八大地獄のうちの阿鼻地獄と叫喚地獄を足し合わせた言葉でした。
日常ではおもに、
このうえなく最悪でどうにもならない状況
を指す表現として使われます。個人的なピンチにも使いますが、集団における大混乱に対して使われることが多いようです。
簡単に言い換えると、
まるで地獄のようなありさま
ということですね。
あまりそのような状況は見たくないものです。
今回は以上です。
ご参考になりましたら幸いです。
(*゚ー゚*)ノ
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