ナメクジに塩をかけるとどうなるの?ことわざとしての意味も紹介!
「ナメクジに塩」
こんな言い方をすることがありますよね。
ナメクジに塩をかけることでナメクジが弱るというのは何となく分かります。
しかし、なぜナメクジは塩に弱いのでしょうか。
塩をかけることでナメクジが縮んでしまう理由が気になるところです。
また「ナメクジに塩」はことわざとしても使いますよね。
これはどういった意味で使われているのでしょうか。
今回はナメクジと塩の関係や、ナメクジに塩ということわざについてまとめました。
正しい意味や使い方を紹介していきましょう。
ナメクジに塩をかけると・・・・
ナメクジが出ると昔から「塩をかけなさい」と言います。
ナメクジに塩をかけるとどうなるのでしょうか。
結論から言うと、ナメクジに塩をかけると固まって動かなくなります。
そして徐々に縮んでいるようにも見えます。
ナメクジは塩が苦手だから弱って固まっているということなのでしょうか。
取り敢えずナメクジが床を這うのを止めたい場合は
塩を振りかける対処方法は有効です。
しかし、なぜ塩をかけると動きが止まったり、
縮んだように感じるのでしょうか。
ナメクジが縮む理由
ナメクジに塩をかけると身体が縮んだり、小さくなったように見えます。
しかし、実際にはナメクジが塩の成分で溶けて小さくなっているわけではありません。
ナメクジの身体はほとんどが水分でできています。
そこに塩をかけるとナメクジの表面の水分と塩が混ざり合い、
ナメクジの周りには塩水ができます。
ナメクジの中の水分は当然周りの塩水よりも塩分濃度が低いので、
塩分濃度を均一にしようと「浸透圧」という力が働きます。
周りの塩分濃度を薄めるにはナメクジの中にある水分を引き出すしかないので、
ナメクジの中の水分はどんどん失われていきます。
つまり溶けているのではなく萎んでいるというのが正しい表現です。
すべての水分を奪われるとナメクジは身体を維持できず死んでしまいます。
こうなってしまうとあとから水をかけても生き返ることはありません。
この浸透圧は塩に限ったことではなく、
純溶媒と溶液が存在する場合、浸透圧の力が働きます。
そのため砂糖をかけた場合も同様に砂糖の濃度を下げようと
ナメクジの身体から水分を吸い取ってしまうのでナメクジは萎んでいきます。
ちなみにカタツムリに塩をかけても同じ現象が起こります。
しかし、カタツムリにはタンパク質と炭酸カルシウムでできた
殻があるので殻だけは萎まずにその場に残ります。
ことわざとしての意味
- 「蛞蝓(なめくじ)に塩」
ということわざがあります。
さて、先ほどのナメクジに塩をかけた現象を踏まえたうえで、
いったいどんな意味なのでしょうか。
蛞蝓に塩というのは、元気をなくしてすっかりしょげてしまうことのたとえです。
また、苦手なものを前にして萎縮してしまう状況をあらわしています。
ちぢこまって小さくなってしまう状態は、
まさに「ナメクジに塩」な状態をよく表していますね。^^
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使い方と例文
蛞蝓に塩はナメクジに塩をかけて萎んでいく様子から転じて、
元気がなくなることやしょげて萎縮していることをあらわすようになりました。
最初から落ち込んでいる様子ではなく、
何かをきっかけに元気をなくしてしまった場合や、
苦手なものや人と対面した場合に一気に萎縮する様子をあらわす場合に使います。
では例文を紹介していきましょう。
- 例文
1.
「志望大学に合格できなかったことで、彼は蛞蝓に塩をかけたように落ち込んでしまった
2.
「彼は遠足を楽しみにしていたが、雨で中止になってしまったので蛞蝓に塩をかけたように塞ぎ込んでいる
3.
「彼女に会いに行くと意気揚々出かけて行ったが、振られて帰ってきて落ち込んでいる。蛞蝓に塩とはまさにこのことだ」
志望校不合格など何かをきっかけに元気をなくす様子や、
楽しみにしていたのにアクシデントにより落ち込む様子など、
感情の動きがある場合に使います。
また、多くの場合「蛞蝓に塩をかけたように」と使いますが
「まさに蛞蝓に塩だ」という言い方もします。
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まとめ
今回はナメクジに塩をかけると縮む理由や、
蛞蝓に塩ということわざの使い方について紹介しました。
ナメクジに塩をかけると縮んでいくのは浸透圧の作用です。
ナメクジの水分が吸い取られて萎んでいくので、
小さくなっているというよりはミイラ化しているという方が正確です。
また、ことわざの蛞蝓に塩も元気をなくしてしょげている様子をあらわしています。
同じ意味のことわざには「青菜に塩」などがあります。
今回は以上です。
ご参考になりましたら幸いです。
(*゚ー゚*)ノ
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