魚心あれば水心の意味!由来や使い方は?反対の状態の表現方法も
「魚心あれば水心」
なんだかちょっとうれしいことのような、
大人のやらしいさが少し垣間見えるというか。
そんな印象がある言い回しですよね。
(私だけか!?)
魚と水が出てくるので何となく涼しやかな印象ですが、
具体的にはどんな意味の言葉なんでしょうか。
どんな時に使う言葉なのでしょうか。
今回はこのことわざの使い方や由来、
ついでに反対のことばの言いまわしについてまとめました。
それではさっそくみていきましょう!
魚心あれば水心の意味と由来
まずは、このことわざの意味をちゃんとみてみましょう。
- 魚心あれば水心の意味
相手が好意を示せば、こちらも好意を持って対応する。
このような意味となります。
あれ?
あまりいやらしい感じはしないですね。
てっきり時代劇の、
「いえいえ、お代官様こそ。」
「魚心あれば水心ぢゃ」
なんて印象があったのですが…。
状況としては先方の気持ちや出方次第でこちらの態度も決まるということで、相手の態度によってこちらの出方をどうするか決める、というような場合に多く使われます。
なぜ魚なのかというと、水に棲む魚がその水に好意を持てば、水もその魚に好意を持つ、というのが元になっています。
本来は「魚、心あれば水、心あり」という言葉でした。
しかし、伝わるうちに縮まり「魚心」「水心」となりました。
実はこれは伝わるうちに謝ってしまった言い方であり、そもそもは「魚心」や「水心」という言葉はありません。
使い方と例文
それでは次に、「魚心あれば水心」の使い方についてみていきましょう。
相手の出方でこちらの態度も決まるという意味となります。
例文を見てみましょう
- 例文
「人付き合いは魚心あれば水心です。親切な対応にはこちらも礼儀をもって答えます」
「前の案件ではサポートして貰ったので、今回はこちらに任せて下さい。魚心あれば水心といいますし。」
このような使い方ができます。
最近では「魚心あれば水心」を「何か旨味がないと人に手を貸さない」とか「まず相手が好意を示してくれないと動かない」というギブアンドテイク精神のように使い方も多いようです。
しかし本来は「魚に水を思う心があれば、水も魚に対して心を尽くす」という意味なので、そう自分本位な意味合いに捉えてしまうのは本来は誤りなようですね。^^;
反対の状態の表現方法
「魚心あれば水心」の反対の意味を持つ表現、反対の状態をあらわす言葉につていもみてみましょう。
落花情あれども流水意なし
落下し川の中を散る花は流水を慕うが、川の水はそ知らぬ顔で流れてゆく、というところから転じ、一方に想いがあっても、相手に通じるとは限らないことを意味する言葉になりました。
一方の情だけでは成立しない、相手に対してどんなに気持ちがあっても一方通行の場合もあるという意味なので、ズバリ「魚心あれば水心」の反対の意味といえるでしょう。
氷炭相容れず
氷と炭火が共に共存できない様子から転じて、性質が異なっているものは互いに受け入れられないのも仕方がないことであり、調和しないのも当然、という意味の言葉になりました。
こちらは「魚心あれば水心」の反対語としては少しズレてしまいますが、相容れない相手、性質の違いは仕方ないという状態は、少し「落花情あれども流水意なし」に近いニュアンスはあります。
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まとめ
今回は「魚心あれば水心」の意味や使い方について紹介しました。「魚心あれば水心」は相手が好意をもって示せば、こちらも相手に好意を持つ、という意味でした。
もともとは、
「魚、心あれば水、心あり」
という言葉から来ていて、時代がたつにつれて省略されて「魚心」「水心」という言い方になりました。
うーん。
でもやっぱり、「魚心」と「水心」の間には「下心」が見え隠れしてしまう私がいます。
できれば、相手が自分に好意を持ってようが、持っていまいが、同じような対応を心掛けたいものです。
そう思ってしまうのは、まだ私が大人になりきれていないのでしょうか。
でも、本当は美しい意味のことわざなのでした!
今回は以上です。
ご参考になりましたら幸いです。
(*゚ー゚*)ノ
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