大山鳴動して鼠一匹の意味!由来はどこから?使い方や英語の表現も
「大山鳴動して鼠一匹」
こんな言い方をすることがあります。
大きな山が鳴り動くなんていうと、何だか物凄い緊急事態だというイメージがありますよね。
天変地異って感じです。
でもその後の「鼠一匹」って何をあらわしているのでしょう。
どんな場合に使えば良いのでしょうか。
また、大山とかネズミとか、
何やらストーリー性を感じますよね。
このことわざにはどんな由来があるのでしょうか。
と、いうことで!
今回はこのことわざの意味や使い方をまとめました。
言葉の由来や英語に言い換えた場合などもチェックしていきましょう!
大山鳴動して鼠一匹の意味
まずは基本的な意味からみていきましょう。
- 大山鳴動して鼠一匹の意味
大騒ぎした割りには実際の結果が小さいこと。
大きな山が鳴り響き轟いているので、
「何か不吉なことが起きるのだろうか」
と恐れていると、実際には小さな鼠が一匹出てきただけだった。
このことから大騒ぎした割りには結果が小さいことを意味するようになりました。
同じ意味で、
「大山鳴動して一鼠(いっそ)出ず」
という言い方もありますし、繋げて「大山鳴動鼠一匹」という場合もあります。
また「大山」は「泰山」「太山」と書くこともあります。
結構バリエーション豊富なんですね~。
由来について
実は「大山鳴動して鼠一匹」ということわざは、古代ローマ時代の南イタリアの詩人ホラティウスの言葉から作られた西洋のことわざが元になっています。
原文はラテン語で、
“Parturient montes, nascetur ridiculus mos.”
(山々が出産しようとしている。滑稽なネズミが生まれるであろう)
という意味のことわざです。
これが16世紀ごろに日本に伝わり「大山鳴動して鼠一匹」と訳されたのが始まりのようです。
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使い方
では実際に例文を交えて「大山鳴動して鼠一匹」の使い方についてみていきましょう。
「隣の部屋から変な臭いがするので、火事やガス漏れだと思い消防車や警察を呼んでの大騒ぎになったが、結局お香を焚いているだけだった。まさに大山鳴動して鼠一匹というやつだ」
「東京五輪会場見直し問題に対して、小池知事が目指した案すべてが実現しなかった場合、大山鳴動して鼠一匹に終わるのじゃないかという指摘があった」
大騒ぎした割りには結果が小さいことをあらわしているので、火事だ!ガス漏れだ!と大騒ぎしたのに、結局小さなお香に火が点っているだけだったという状況には当てはまりますね。
最近では記者が小池知事に「大山鳴動して鼠一匹」と言い放ったというのがニュースになりました。
小池知事はその言葉にムッとして「それはまったく当たりませんね」
(この場合、大山鳴動して鼠一匹は当てはまらない)
と言い返していました。
確かに小池知事は当初の予定よりもだいぶコストを削減していますし、膨らみ続けるコストに歯止めをかけたという点では「小さな結果」とは言い切れないかもしれませんね。
小池知事はさらにその後「ねずみどころか、大きな黒い頭のねずみが、いっぱいいることが分かったじゃないですか」と「大山鳴動して鼠一匹」の鼠にかけて牽制していましたね。
政治のニュースなどで、こういったちょっと言い回しを「パッ」と使われると、知らないと一瞬何を言ってるのかよくわからないですよね。
(^^;
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まとめ
今回は「大山鳴動して鼠一匹」の意味や使い方について紹介しました。
このことわざは、大騒ぎした割りに結果が小さいことを意味していました!
山が鳴り響いた後に、ちょろりと一匹鼠が飛び出してくるというのはイメージしやすい状況ですよね。
日本でいうところの「大山鳴動して鼠一匹」は結果が小さかったという残念な状況をあらわすニュアンスがありますが、西洋のことわざである
“Parturient montes, nascetur ridiculus mos.”
はどちらかというと、呆れる、滑稽というニュアンスが強いようです。
小池知事に対して使われたことでちょっと話題になったことわざなのでマニアックなことわざがちょっとしたトレンドでしたね。^^
今回は以上です。
ご参考になりましたら幸いです。
(*゚ー゚*)ノ
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