「僭越ながら」の意味と使い方!乾杯の時に使っても大丈夫?
大勢で乾杯をするときのスピーチでよく、
「僭越ながら・・・」
っていいますよね。
何となく聞き流してしまいがちですが、
これっていったいどういう意味なのでしょう?
僭越【せんえつ】という漢字もちょっと難しいですし、意味や使い方もいまいち分からないですですよね。
今回は「僭越ながら」の意味と使い方を紹介します。
よく耳にはしますが、本当に乾杯のときに使っても大丈夫なのかどうかも確認していきましょう。
僭越ながらの意味
僭越ながら、という言葉は、
「身の程を弁えず申し訳ありませんが・・・」
といった意味合いの枕詞としてよく使われる表現です。
乾杯の席やスピーチの場などで自分をへりくだりながら発言するときに使うことが多いですね。
「謙虚な姿勢」を重んじる日本人独特の表現ですね。
(^^ゞ
僭越の「僭」は目上の人の真似をする、身分不相応におごる、という意味であり、
「越」は立場、一線を越えるという意味なので、
「僭越」は立場を越えて相応しくないことをする、という意味になります。
「僭」という漢字は常用漢字でないため、あまり見覚えがないかもしれませんが
- 「僭妄」【せんもう】
「僭上」【せんじょう】
などの熟語で使われています。ちなみに「潜入」や「潜水艦」で使う「潜」と間違いやすいので注意したいところですね。
僭越ながらの使い方
使用例としては、
- 「僭越ながら乾杯の音頭をとらせて頂きます」
「まことに僭越ながら発言させて頂いてよろしいでしょうか」
などがあります。
日本人らしい謙虚さと慎ましさにあふれた言葉ではありますが、しかし使う場面によっては注意が必要なんです。
例えば会社の挨拶などで「僭越ながら・・・」と使う場合、
「本来であれば自分のような身分の人間では不相応なのですが・・」
という意味になります。
しかし会社の重役や会社を代表するような立場の人間がこの言葉を使うと、いたずらに威厳を誇張させることになり、聞き手に対して不遜な印象を与えてしまうことがあります。
逆に皮肉と取られてしまう危険もあるので、
「この場では相応しくないかもしれない」
と感じたときは、
「では、ひと言ご挨拶させて頂きます」
と簡潔にまとめた方が無難かもしれませんね。
まとめ
今回は「僭越ながら」の意味と使い方を紹介しました。
耳にする機会は多いですが、あらためて意味を調べてみるとなかなか使いどころが難しそうな言葉ですね。
自分自身が若輩者という立場の集まりであれば相応しい言葉ですが、周りの人たちが部下や後輩であれば使わない方が良いかもしれませんね。
今回は以上です。
参考になりましたら幸いです。
(*゚ー゚*)ノ
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